【侍ジャパン】早川隆久はソフトバンク・和田の金言生かし「優勝に導くような選手を目指す」
「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」(9~24日)に出場する侍ジャパンに楽天勢からは、球団別で最多となる5人が選出された。「投手編」と「野手編」に分けて今季の振り返りや、本大会への意気込みを聞いた。(取材・構成=長井 毅)
日の丸を背負う姿に風格が漂ってきた。早川隆久投手(26)は先発するチェコとの強化試合(10日、バンテリンD)での調整を経て、14日以降の台湾でのオープニングラウンドに臨む予定。「全力を出し切って、いけるところまでいければ」と決意を口にした。
4年目の今季は球団左腕初の2ケタとなる11勝(6敗)を挙げ、進化を示した。背景には精神面の成長と新球種があった。太田とコンビを組んでいたが、開幕4戦で1勝3敗と波に乗れず。4月19日の西武戦(ベルーナD)では3回までに5失点し、試合後は捕手のリードを批判するような言葉を発するなど亀裂が入った。
“ひともんちゃく”があった後、「腹を割って話した」と、互いの意見をぶつけ合って今後の方向性を決めた。早川が登板前日の夜までに対戦相手のデータを整理して太田に送り、太田が配球を組み立てるようになったことで「一気に数字が良くなった」。25試合で170回1/3を投げ、防御率2・54。初の規定投球回もクリアした。「捕手とのコミュニケーションが大事」と学び、大人の対応ができるようになった。
球種面でも昨季はほとんど投げていなかったスライダーと、新たに習得したフォークを加えた。「頭の中に残るかなぐらいの程度」と全投球の1割にも満たないパーセンテージだったが、打者を幻惑するには十分。投球の幅が広がったことも飛躍につながった。
偉大な恩人に快投を見せる。21年オフから自主トレをともにしてきたソフトバンク・和田が今季限りで引退を表明した。日米通算165勝を挙げた早大の大先輩からは「常にマウンドに立ったらエースという気持ちを持って投げなさい」と金言を授かった。「和田さんみたいにしっかりゲームメイクして三振も取って、優勝に導くような選手を目指していきたい」。イヌワシ軍団のエースが世界一を手土産に、東北に凱旋する。
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楽天投手陣からは、鈴木翔天投手(28)と藤平尚真投手(26)がともに初選出された。49試合登板で24ホールドをマークした鈴木翔は、フォークの精度を高めたことで、昨季2割7分3厘だった右打者の被打率が1割5分5厘と良化。被本塁打数も5本から今季は0本と見事に課題を克服し、パ・リーグでも指折りの救援へとレベルアップ。確かな実力も備わり、日本代表にまで上り詰めた。
一方、直球に磨きをかけて47試合に登板し20ホールドを挙げた藤平は井端監督から「気持ちが強い」と度胸を買われ、夢の舞台にたどりついた。
先輩左腕が「タフなところで行くのは間違いない。失点は1点でも少なく。チームの勝利に貢献したい」と意気込みを語れば、後輩も「シーズン中と同じように(鈴木)翔天さんとリレーする機会があれば一緒に抑えたい。楽天にもこういう選手がいるんだぞ、というのをアピールしたい」と知名度向上をもくろんだ。
野球
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