カッコがある計算では、カッコ内から計算するというのは多くの方が知っているでしょう。
では、カッコの中にさらにカッコがある場合は、どのように計算するのでしょうか。
問題に挑戦して、正しく理解ができているか確認してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
15−{23−(4+3×5)}×2
さまざまな符号が混ざっていて、一見すると複雑ですが、落ち着いて考えましょう。
解説
今回の問題の答えは「7」です。
また、途中の計算式は次のようになります。
15−{23−(4+3×5)}×2
=15−{23−(4+15)}×2
=15−{23−19}×2
=15−4×2
=15−8
=7
計算のポイントを順に確認していきましょう。
まず、カッコや四則演算が混ざった計算は、次の順に計算しなければなりません。
(1)カッコ内の計算
(2)掛け算・割り算の計算
(3)足し算・引き算の計算
また、カッコ内にさらにカッコを入れる際は、内側から順に次のように使い分けます。
(1)( ) → 小カッコ
(2){ } → 中カッコ
(3)[ ]→ 大カッコ
計算は、内側のカッコから順に行います。
今回の問題「15−{23−(4+3×5)}×2」では、中カッコ内に小カッコがあるので、内側の小カッコの中を先に計算します。
<小カッコ内の計算(掛け算から計算)>
4+3×5
=4+15
=19
次に中カッコの中を考えましょう。この部分は、引き算だけの計算です。
<中カッコ内の計算>
23−19
=4
カッコ内がすべて計算できれば、最後は掛け算、引き算の順に計算しましょう。
15−4×2
=15−8
=7
このように、カッコ内にカッコが含まれる場合は、「いちばん内側のカッコから」計算します。
さらに、カッコ内にさまざまな四則演算が混ざっているときは、「掛け算・割り算が優先」となります。
複雑なように見えて、ルールはシンプルですね。
まとめ
長い計算式は、それぞれの部分を分解して考えましょう。すると、簡単な計算の組み合わせになっていることがあります。
このような計算は日常ではあまり使わないかもしれませんが、計算力を養う練習として行ってみましょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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