今は立冬過ぎてもう冬。
冬の夕暮れに映える季節外れ
のカワサキの若草色。
この色は結構個人的には好き
だ。カワサキ曰く「挑戦者の
色」だからだ。西欧では悪魔
の使いの色として忌避された
ライムグリーンをカワサキは
あえて自ら選んだ。
そうした性根がカワサキらし
い。
カワサキのレーサーのKRは
かつて何年も連続して世界
選手権ロードレースにおい
て不動の絶対王者だった。
カワサキKR250とKR350。
ロータックスのようなタンデ
ムツインという特殊なエンジ
ン。速すぎて、世界トップ
だったヤマハでさえついて
これなかった。1978、79、
80、81年世界王者マシン。
1977年はヤマハがプライベー
ト出場の片山敬済により、ど
うにか350で総合優勝したが、
1975年から投入して熟成が
進んだカワサキのKR250-350
は圧倒的な速さを示し、片山
選手チャンピオン以降の4年
間、世界王者に輝いた。
ただし、マシントラブルも多
かった。
カウルを外すと痺れるほどに
工夫され熟成された心臓部。
引退した車だから見られる。
現役当時はこのような姿は
極秘なので見られなかった。