AQUOS R9 proはカメラや基本性能を強化
AQUOS R9 proにはインターフェースの面でも改良が加えられている。本体側面には新たにシャッターキーを搭載。シャッターキーを半押しすると焦点を固定できる。またカメラアプリで音量キーを押すと、ズームや明るさを調整できる。今まで以上にカメラらしい使い方ができるようになったといえるだろう。
またカメラのリング部分には、別売りの専用アタッチメントを使えばカメラ用のレンズフィルターを装着できる。これによりカメラアプリだけでは表現できない、こだわりの撮影が可能になるとしている。
加えてAQUOS R9 proは、クアルコム製のハイエンド向けチップセット「Snapdragon 8s Gen 3 Mobile Platform」を搭載するなど基本的な性能も強化。通話中のキーワードを抽出してメモを作成する「電話アシスタント」など、オンデバイスでの生成AI(人工知能)技術を活用した機能も提供する。
こうした内容を見れば、AQUOS R9 proがカメラを中心として非常に高い性能を備えていることが分かる。複数のカメラやシャッターキーの搭載、カメラ用レンズフィルターの装着、ライカカメラとの共同開発といった特徴を見ると、中国小米集団(シャオミ)の「Xiaomi 14 Ultra」を意識している印象がある。そちらとの比較も気になるところだ。
しかしながらAQUOS R9 proが注目される最も大きな理由は、性能の高さや機能の充実ではない。夏商戦にはフラッグシップモデルを投入しなかったシャープが、このタイミングで投入することこそが最大の注目ポイントといえるだろう。
シャープは2024年5月8日、性能的にはミドルハイクラスとなる「AQUOS R9」を投入した際、円安や物価高騰といった経済的状況を考慮しフラッグシップモデルの投入は見送る姿勢を示していた。約半年が経過した現在も経済状況は大きく変わっていない。SIMフリーモデルで19万円台前半と非常に高額なAQUOS R9 proを購入できる人はそう多くはないだろう。



















































