「何かを作りたい。自分が作ったモノで
誰かの心を動かしたい」
高校生の朝屋彼方あさや かなたは、
MV(ミュージックビデオ)の制作に没頭していた。
ある夜、映像のモチーフを探して
街を探索していた彼方は、
雨の中でストリートライブをする女性に出会い、
その歌に衝撃を受ける。
「この歌のMVを作りたい、
自分が待っていたのはこの曲だ」
その歌声と、
感情をぶつけながら歌い上げる姿に
心が突き動かされた。
そして翌日、彼方は教壇に立った
新任教師の姿を見て驚愕する。
そこにいた織重おりえ 夕ゆうは前夜、
彼方の心を突き動かしたミュージシャンだった。
モノづくりを始め、
その楽しさを糧に次に進む彼方と
モノづくりを諦め、
その苦しさから別の道に歩き出した夕。
二人の作った作品は、
それぞれに何をもたらすのだろうか。