「おかあさんですよおおお」
「やっと手に入れたあ、愛羅あ。愛羅が私を“見えるようになるまで”ずっと待ってたんだよおお」
CV:井上喜久子
概要
赤いロングワンピースと黒いサラサラの長髪が特徴的で、“アクロバチック”な動きをする怪異。
名詞に“お”と丁寧語を付けて呼ぶ口癖がある(おどんだけやお不良(ツッパリ)など日本語としては大分変だが)。ターボババアからすればかなり若い三下の妖怪らしい。
オカルンの金の玉を拾ったことで霊が見えるようになった白鳥愛羅を攫う。
自身が愛羅のお母さんだと主張し、攫った愛羅と一心同体になるために咀嚼しようとする。
能力
「私のアクロバティックは“お”暴風!!あらゆるものを“お”巻き込んで“お”吹き飛ばす!!」
バレエのようなアクロバチックな動きで翻弄し、そのサラサラの長髪を駆使して相手の自由を奪い首を締める。狭くて障害物の多い倉庫の中でもしなやかな動きで器用に動ける。またキックを得意とし、その威力はコンクリートも砕くほどである。
愛羅を取り返しに来た桃達をトリッキーな動きと強力なキックで追い詰め全員食ってしまうが、その長髪が仇となり髪まで食べてしまった所を愛羅の取り巻きが買っていたロザリオ型のライターで内部から引火。サラサラだった髪がちりちりのおばちゃんパーマのようになってしまい激昂。怒りのままに大暴れするが狭い倉庫の天井の鉄骨に髪が絡まって身動きが取れなくなる。
それでも力づくで抜け出そうとするも最後は変身したオカルンの体当たりにふっ飛ばされて長髪が燃え尽き、ボロボロの姿に変わり果てる。
関連タグ
生前
※単行本ネタバレ注意
瀕死の状態ながらも自身に食われたことで死んだ愛羅を生き返らせるために、桃の力を借りて自身の炎(オーラ)を愛羅に与えようとする。当然桃達は「また食う気だろ」と警戒していたがなんの躊躇いもなく自らの顎を引きちぎり、更にまだ信用出来ないのなら鉄骨で頭を潰しても構わないとまで言い出す程敵意がなくなっている。ターボババアも「言っていることは本当」と言われた事でオカルンに攻撃態勢を取らせつつ、桃は超能力を通じアクロバティックさらさらの生前の記憶を垣間見ることになる。
元々はバレエが得意な一児のシングルマザーで、複数のバイトを掛け持ちしたり売春しながらも、家では娘と一緒につつましくも幸せに暮らしていた。二人でバレエを踊っていたようだが、娘の為に赤いワンピースを買った後、借金取りから稼いだお金と娘をカタとして持って行かれてしまう。そのまま借金取りの車を追いかけるも見失い、建物の上からバレエを踊りながら飛び降り自殺する。
怪異に生まれ変わった後は記憶を失いただ彷徨っていたが、偶然人通りで母親を失った子供の頃の愛羅に出会い、愛羅に“おかあさん”と呼ばれたことから彼女を自分の子供と思い込むようになりアクロバティックさらさらへ変貌、それ以来愛羅に強く執着するようになっていた。
だが愛羅に自身の炎を与えたあと、すべての記憶を思い出しながら肉体が崩壊。更に未練を残したままであるためこのまま消滅すると“無”として最初から存在しなかった事になってしまう。消滅する最中、生前の娘に対しての強い後悔を口にし涙を流し謝罪を繰り返す・・・・・が。
「お母さん。愛してる。」
愛羅に抱かれながら感謝の言葉をかけられることで、生前の娘との記憶を思い出しながら空へと成仏していった。
どうか誰も傷つけたりしない幸せで優しい世界で。