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丹波篠山市市野々の古民家に移住した加藤さん一家。蔵之助ちゃん(中央)は集落で20年以上ぶりに誕生した赤ちゃん=丹波篠山市市野々
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丹波篠山市市野々の古民家に移住した加藤さん一家。蔵之助ちゃん(中央)は集落で20年以上ぶりに誕生した赤ちゃん=丹波篠山市市野々

 昭和の暮らしを精緻な人形で表現する作家、わたべみちこさん(70)=兵庫県たつの市=の作品展が、同県丹波篠山市市野々の古民家「旧村山家」の一角に場所を借りて開かれている。この家には加藤俊希さん(29)、梨絵さん(31)夫妻と、生後半年の長男蔵之助ちゃんが暮らす。地元住民によると、市野々にとって、20年以上ぶりの赤ちゃんだ。

 古民家は長年空き家だったが、同市の事業で改修され、売りに出された。これに目を付けたのが、大阪在住だった俊希さんと梨絵さん。ウェブ関係の仕事は働く場所を問わず、家を買って昨年9月に入居した。

 蔵之助ちゃんが生まれたのは今年4月。人口50人余り、高齢化率約70%の集落は喜びに沸いた。以来、蔵之助ちゃんは、多くのおじいさん、おばあさんに気にかけてもらいながら、すくすく育っている。

 展示作は家族を題材にしたものが多く、赤ちゃんの人形も複数ある。会場にいると、時々どこからか蔵之助ちゃんの元気な声が聞こえ、さながら作品世界が現実化したかのように、農村に幸せを振りまいている。(那谷享平)

丹波西播
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