(政界変動)委員長ポスト、攻防激化 国会運営の要、野党「選挙を」

 11日に召集される特別国会を前に、与野党の駆け引きが激しくなっている。衆院選で少数に転じた与党に対し、野党は会期や国会人事の要求を通そうと攻勢を強める。予算委員長など国会運営の要のポストをめぐる駆け引きとなっている。

 6日、各会派の代表者による3回目の協議会が開かれたが、前日に引き続き、首相指名選挙の日程も会期も決まらなかった。

 与野党攻防の焦点は、衆院の各委員長のポストだ。6日、協議会に先立って与党側が野党側に提示した人事案は、議長のほか主要な委員長ポストを自民が持つ内容だった。細川護熙連立政権が発足した1993年、当時野党の自民が与党側が提示したポスト数を受け入れた経緯を引き合いに、与党側が野党側に受け入れを迫った。

 これに野党側は「ゼロ回答どころかマイナス回答だ」(立憲民主党・青柳陽一郎国会対策副委員長)と突っぱねた。

 本会議の議事を担う議院運営委員長と、政府予算案の採決の権限をもつ予算委員長は、国会運営を大きく左右する重要ポスト。53年の第5次吉田内閣や79年の第2次大平内閣など、少数与党に陥った歴代内閣も、議運と予算の委員長ポストは手放さなかった。

 国会法では常任委員長は、委員が選挙で選ぶと定めているが、これまでは時間短縮などの観点から、与野党で事前に調整するのが慣例だった。

 ところが今回、野党側は各委員長を「選挙で選ぶ段階に来ている」と息巻いている。仮に選挙になれば、いずれの委員会も野党の議席が上回るか同数になり、自民はすべての委員長ポストを失う可能性すらある。6日午後、日本維新の会幹部は自民の森山裕幹事長に電話で「予算委員長は野党に譲らないと持たないのでは」と伝えたという。

 しかし、自民側に譲る気配はない。別の委員長ポストを野党に譲ることで、予算委と議運委の両委員長ポストを死守する構えだ。自民幹部は言う。「こっちには政権与党としての責任がある」(高橋杏璃、小川聡仁)

 

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