【速報中】アメリカ大統領選挙 トランプ氏 当選確実 ABCテレビ

アメリカ大統領選挙でABCテレビは、共和党のトランプ前大統領の当選が確実になったと伝えました。共和党が4年ぶりに政権を奪還し、トランプ氏が再び大統領に就任することになります。

アメリカ大統領選挙2024 開票速報

民主党

ハリス

共和党

トランプ

過半数270人223279

6626万4540票(47.5%)

7120万2731票(51.0%)

※データはAP通信・ABCなど

残り
4/ 51(50州+首都)
選挙人
36/ 538人

激戦7州の開票状況 リアルタイム更新

84%46.851.599%48.849.797%48.349.997%48.350.799%47.751.197%48.550.861%47.251.9
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トランプ氏 激戦州で勝利確実に

アメリカ大統領選挙は全米の各州で開票作業が行われ、ABCテレビは6日早朝、日本時間の午後7時半ごろ、共和党のトランプ前大統領の当選が確実になったと伝えました。

ABCテレビによりますとトランプ氏は新たに、民主党のハリス副大統領と激戦となり選挙結果を左右すると言われた7つの激戦州のひとつ、中西部ウィスコンシン州で勝利を確実にし、全米の選挙人538人の過半数にあたる270人以上を獲得しました。

トランプ氏は日本時間の午後8時までに全米の28の州で勝利を確実にし、279人の選挙人を獲得しています。

トランプ氏はこれまでに優勢が伝えられていた州に加え、激戦州の中で選挙人の数が最も多い東部ペンシルベニア州のほか、南部のノースカロライナ州とジョージア州でも勝利を確実にしました。

トランプ氏「アメリカを再び偉大な国に」

【ノーカット動画】トランプ氏の勝利宣言(25分48秒)

トランプ氏は6日未明、南部フロリダ州の支持者らが多く集まる会場に副大統領候補のバンス氏や家族とともに姿を見せ、演説しました。

この中で「われわれは歴史をつくった。この国が経験したことがない政治的な勝利だ。第47代大統領に選ばれたという名誉に、アメリカ国民に感謝する」と述べて、大統領選挙で勝利したと宣言しました。

そのうえで「私は毎日皆さんのために戦う。強く、安全で、繁栄したアメリカを実現するまで、休むことはない」と述べ、暮らしや経済を改善すると訴えました。

そして「アメリカを再び偉大な国にする。アメリカ国民にとっての大いなる勝利だ」と述べました。

また「この国の状況は悪くなるばかりだ。国境を封鎖しなければならない。ひとびとは合法的に入国しなければならない」と述べて、大統領になれば国境管理を厳しくする考えを示しました。

一方、アメリカで政治的な分断が深刻化していることについては「今こそこの4年間の分断を過去のものとして団結するときだ」と述べ、国民の融和をはかると訴えました。

トランプ氏 再び大統領就任へ 米史上最高齢

【動画】ドナルド・トランプ氏とは

トランプ氏は前回の大統領選挙でバイデン氏に敗れ、大統領を退任した翌年の2022年11月に大統領選挙に再び立候補すると表明し、政権奪還に向けて選挙活動を始めました。

選挙戦では、現政権がインフレや、法的な手続きをせずにメキシコとの国境を越えて入国を試みる人が急増した問題を引き起こしたと批判しながら、自身が大統領だった間、国際情勢は安定していたなどと強調して支持を呼びかけました。

共和党が4年ぶりに政権を奪還し、トランプ氏が再び大統領に就任することになります。またトランプ氏は、現在78歳で、バイデン氏と同じ年齢で大統領に就任することになり、アメリカ史上最高齢の大統領となります。

トランプ氏の勝因

トランプ氏は、自身が大統領だった時の4年間の実績を強調することで、バイデン・ハリス政権に不満を持つ人たちの支持を取り込むことに成功したことが勝因です。

とりわけ、有権者の暮らしに直結するインフレ、メキシコとの国境管理の問題で現政権の政策を激しく批判し、みずからは減税や不法移民の強制送還といった、シンプルな公約を打ち出したことが功を奏したと見られます。

また、現政権のもとで副大統領を務めたハリス氏にはすべての政策決定において責任があると繰り返し主張したことで、イメージの刷新を図ろうとしたハリス氏の戦略を封じることに成功したとも言えます。

さらに、アメリカ社会がリベラルと保守で真っ二つに割れるなか、自身が4つの刑事事件で起訴されていることすら、政治的な迫害だなどと訴えることで、求心力に変えてきた面もあります。

今回、トランプ氏は“岩盤支持層”と呼ばれる従来からの熱狂的な支持者に加え、経済や移民をめぐる現状に不満を抱く民主党支持層の黒人やヒスパニックなどマイノリティー層にまで支持を広げた模様です。

また「アメリカ第一主義」を掲げ、国内の雇用を守る姿勢を打ち出してきたことで、労働組合員を含む中間層からも一定の支持を獲得したものと見られます。

外交政策をめぐっては、ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルとイスラム組織ハマスの衝突は「自身が大統領であれば起きなかった」と主張し、バイデン・ハリス政権の外交手腕に疑問を投げかけ続けたことも、有権者のあいだで一定の共感につながった可能性があります。

ハリス氏 今夜は演説する予定なし

一方、ハリス氏はこれまでのところ、223人の選挙人を獲得しましたが、激戦州で勝利を確実にしたところはまだありません。

ハリス氏は投票日の夜には演説せず、支持者らが集まった演説会場をあとにしました。投票日翌日の現地時間6日に演説するとしています。

ハリス氏の敗因

民主党のハリス氏は、共和党のトランプ氏の過激な言動などを批判し「二度と大統領になるべきではない」と訴え、“反トランプ票”を集めようとしましたが、支持を広げきることができませんでした。

トランプ氏からインフレや国境管理をめぐりバイデン政権の副大統領として連帯責任があるなどと批判されたことで、現状に不満を抱く有権者が離れたものとみられます。

また、ハリス氏は人工妊娠中絶をめぐり、女性の権利を擁護する姿勢を打ち出したことで、党派を超えた女性の支持を集めたものの、“強い指導者”のイメージを前面に押し出し、男性から多くの支持を集めたトランプ氏を上回ることはできませんでした。

さらに、7月になって選挙戦からの撤退を表明したバイデン大統領から突如、選挙戦を引き継いだことで、独自の政策を準備する時間や人となりを知ってもらう機会が十分に得られなかったことも敗因です。

特に、有権者の関心が高い経済政策や外交政策で、バイデン大統領の考えとの違いを打ち出すことに最終盤まで苦慮しました。

また、ハリス氏は、中東政策や経済対策などで現政権に対するトランプ陣営からの批判の矢面に立たされ、民主党の支持基盤となってきたアラブ系や労働組合員などからの支持を固めきることができませんでした。

ハリス氏は歴代の民主党の大統領に加え、共和党の元有力議員や人気が高い歌手などからも応援を受けましたが、トランプ氏に及びませんでした。

連邦議会選挙 上院は共和党が多数派 下院が焦点

大統領選挙にあわせて連邦議会の選挙も行われ、議会上院は共和党が多数派を奪還することが確実になりました。

大統領選挙で共和党のトランプ前大統領が当選を確実にしたことで、今後は下院で引き続き共和党が多数派を維持できるかが焦点です。

連邦議会の上下両院の選挙は、大統領選挙にあわせて5日に投票が行われ、このうち上院では定数100議席のうちおよそ3分の1にあたる34議席が、下院では435議席すべてが改選されます。

ABCテレビによりますと、上院では共和党が多数派を奪還することが確実となりました。

下院では日本時間の午後8時時点で、民主党が191議席、共和党が205議席を確保し、過半数の218議席の確保をめぐって争っています。

バイデン政権下では、2年前に行われた中間選挙で、共和党が下院の多数派を奪還し、大統領の政党と議会の多数派の政党が異なるいわゆる「ねじれ」の状態となったことから、法案や予算案の調整に時間がかかる場面も見られました。

今回、大統領選挙で共和党のトランプ前大統領が当選を確実にしたことで、共和党が上院に加えて、今後は下院で引き続き多数派を維持できるかが焦点です。

投票日から大統領就任までの日程

【11月5日 投票日】
今回、アメリカ大統領選挙の投票は11月5日に行われ、国内で時差もあるため投票が締め切られた州から順次、開票が行われます。

過去の多くの選挙では投票日の夜から翌日の未明にかけて、主要メディアが当選確実を伝えてきました。

しかし前回、2020年の大統領選挙では開票作業に時間がかかり、主要メディアが当選確実を伝えたのは投票から4日後でした。

今回の選挙でも郵便投票の集計に時間がかかったり、僅差のため再集計が行われたりして、大勢がすぐには判明しない可能性があります。

【12月11日 選挙人指名】
各州では選挙の結果に基づいて、12月11日までに州ごとに割りふられた「選挙人」の指名が行われます。

【12月17日 選挙人の投票】
その6日後の12月17日、各州で指名された選挙人による投票が行われます。選挙人は通常、所属する政党の大統領候補者に投票します。

【1月6日 得票数とりまとめ】
そして年明けの1月6日、連邦議会の新たな体制のもとで開かれる上下両院の合同会議で選挙人による投票の結果が集計され、全米で538人の選挙人の過半数の270人以上を獲得した候補者が正式に大統領選挙の勝者となります。

2021年の1月6日には当選者を確定させるための手続きが行われていた連邦議会議事堂に、選挙結果に不満を持つトランプ前大統領の支持者らが乱入し、警察官など5人が死亡する事件が起きています。

【1月20日 就任式】
アメリカの憲法では修正第20条で新しい大統領と副大統領の任期は1月20日の正午に始まると規定されています。

トランプ前大統領の経済政策「減税」が柱 関税措置導入も

トランプ前大統領が在任時に経済政策の柱としたのが「減税」です。

法人税率をそれまでの35%から一気に21%まで引き下げるとともに、個人の所得税の最高税率を39.6%から37%に引き下げることなどを盛り込んだ税制改革の法律を成立させました。

またトランプ氏はみずからを、関税を意味する「tariff:タリフ」を引用して“タリフマン”と称し、さまざまな追加関税措置を導入しました。

このうち鉄鋼やアルミニウムをめぐっては中国の過剰生産によって安値で輸入されていることが、アメリカの鉄鋼業に打撃を与え安全保障上の脅威になっているなどとして、日本を含む世界各国からの鉄鋼製品に25%、アルミ製品には10%の高い関税を上乗せする輸入制限措置をとりました。

トランプ氏は、多国間での貿易の枠組みにも否定的で、日本も参加するTPP=環太平洋パートナーシップ協定についてはアメリカの雇用を奪うなどとして離脱しました。

また、1994年にカナダとメキシコとの間で発効した、NAFTA(ナフタ)=北米自由貿易協定についてもアメリカの製造業を衰退させたなどとして見直しを求め、メキシコに流出した工場をアメリカに戻すことなどをねらって新たな3か国の協定を締結しました。

アメリカ「通商法301条」とは

アメリカの通商法でよく知られているのは、1974年に制定された「通商法301条」です。

貿易の相手国などに不公正な慣行があるとみなした場合、調査を行って制裁措置を講じる権限などをアメリカの通商代表部に与えています。

制定当時のアメリカは貿易赤字が深刻で、1980年代には日本からの輸出が拡大していたテレビやパソコンなどの影響でアメリカの産業が損失を受けたとして、日本に対して課税措置を発動したこともありました。

アメリカの議会調査局によりますと、1995年にWTO=世界貿易機関が設立されてからはアメリカは主にWTOに提訴して紛争の解決を目指してきましたが、トランプ前大統領が在任時に「通商法301条」にもとづく一方的な措置を発動するようになったと指摘しています。

トランプ氏は、特に中国に対する関税措置の多くを正当化するためWTOの紛争解決手続きに問題があることや、過去の貿易交渉や合意の失敗を理由として挙げてきたとしています。

また、バイデン政権もトランプ政権で導入された関税の多くを引き継ぐとともに、ことし9月には中国の不公正な貿易からアメリカの労働者を守るためだとして、この法律に基づいて中国製のEVへの関税をそれまでの4倍となる100%に引き上げる措置も講じました。

このほか、「通商拡大法232条」では、アメリカが輸入していて国家安全保障に脅威を与えると判断した製品について、大統領が輸入調整などの措置を取ることができるとしていて、トランプ政権時代の2018年3月にはアメリカに輸入される鉄鋼やアルミニウムに対して高い関税を課す措置が発動されています。

激戦州 出口調査の結果

アメリカの主要メディアが行った出口調査です。

【東部 ペンシルベニア州】
男女別
▽男性の42%がハリス氏、56%がトランプ氏を支持
▽女性の55%がハリス氏、43%がトランプ氏を支持

年齢層別
▽ハリス氏の支持は、18歳から29歳、30歳から44歳でそれぞれ53%と、
トランプ氏を上回っていて、若い世代を中心に支持を集めていることが分かります。

▽一方、トランプ氏の支持は、45歳から64歳が53%、65歳以上で50%とハリス氏を上回っていて、中高年や高齢者層を中心にトランプ氏を支持する人が多いことが分かります。

人種別
回答者の82%が白人で、黒人は9%、ヒスパニック系やラテン系は6%などとなっています。

このうち
▽白人の支持はトランプ氏が54%、ハリス氏が44%

また▽黒人の支持はハリス氏が90%、トランプ氏が9%

▽ヒスパニック系・ラテン系の支持ではハリス氏が57%、トランプ氏が42%となっています。

【南部 ジョージア州】
男女別
▽男性の43%がハリス氏、55%がトランプ氏を支持
▽女性の53%がハリス氏、46%がトランプ氏を支持

年齢層別
▽ハリス氏の支持は、18歳から29歳で60%、30歳から44歳で53%と
トランプ氏を上回っていて、若い世代を中心に支持を集めていることが分かります。

▽一方、トランプ氏の支持は45歳から64歳で54%、65歳以上では59%と、中高年や高齢者層を中心に支持する人が多いことが分かります。

人種別
回答者の人種は白人が57%で、黒人は30%、ヒスパニック系やラテン系は8%などとなっています。

このうち
▽白人の支持はトランプ氏が71%、ハリス氏が28%

▽黒人の支持はハリス氏が86%、トランプ氏は12%

▽ヒスパニック系・ラテン系の支持ではハリス氏が56%、トランプ氏が42%となっています。

【南部 ノースカロライナ州】
男女別
▽男性の42%がハリス氏、57%がトランプ氏を支持
▽女性の55%がハリス氏、43%がトランプ氏を支持

年齢層別
▽ハリス氏の支持は、18歳から29歳で51%、30歳から44歳で55%とトランプ氏を上回っていて、若い世代を中心に支持を集めていることが分かります。

▽一方、トランプ氏の支持は、45歳から64歳が52%、65歳以上で52%と、中高年や高齢者層を中心にトランプ氏を支持する人が多いことが分かります。

人種別
回答者の69%が白人で、黒人は19%、ヒスパニック系やラテン系は8%などとなっています。

このうち
▽白人の支持はトランプ氏が61%、ハリス氏が39%

▽黒人の支持はハリス氏が87%、トランプ氏が12%

▽ヒスパニック系・ラテン系の支持ではハリス氏が51%、トランプ氏が49%となっています。

【中西部 ミシガン州】
男女別
▽男性の43%がハリス氏、54%がトランプ氏を支持
▽女性の53%がハリス氏、45%がトランプ氏を支持

年齢層別
▽トランプ氏の支持は、18歳から29歳で51%、30歳から44歳で50%、45歳から64歳で53%とハリス氏を上回っています。

▽一方、ハリス氏の支持は、65歳以上が55%でトランプ氏を上回っています。

人種別
回答者の79%が白人で、黒人は11%、ヒスパニック系やラテン系は6%などとなっています。

このうち
▽白人の支持はトランプ氏が53%、ハリス氏が44%
▽黒人の支持はハリス氏が89%、トランプ氏が9%
▽ヒスパニック系・ラテン系の支持では、トランプ氏が62%、ハリス氏が35%となっています。

【西部 アリゾナ州】

男女別
▽男性の45%がハリス氏、52%がトランプ氏を支持
▽女性の51%がハリス氏、48%がトランプ氏を支持

年齢層別
▽ハリス氏の支持は、18歳から29歳で66%と、若い世代でトランプ氏を大きく上回りました。

▽一方、トランプ氏の支持は、30歳から44歳で55%、45歳から64歳で52%、そして65歳以上で53%と、いずれもハリス氏を上回りました。

人種別
回答者の63%が白人で、次いでヒスパニック系やラテン系が26%、黒人は4%などとなっています。

このうち
▽白人の支持はトランプ氏が54%、ハリス氏が45
▽ヒスパニック系・ラテン系の支持は、ハリス氏が55%、トランプ氏が41%
▽黒人の支持はハリス氏が75%、トランプ氏が25%となっています。

【中西部 ウィスコンシン州】

男女別
▽男性の45%がハリス氏、54%がトランプ氏を支持
▽女性の55%がハリス氏、44%がトランプ氏を支持

年齢層別
▽ハリス氏の支持は、18歳から29歳で51%、30歳から44歳で52%、さらに、65歳以上でも58%と、幅広い世代でトランプ氏を上回りました。

▽一方、トランプ氏の支持は、45歳から64歳で57%と、ハリス氏を上回っています。

人種別
回答者の84%が白人で、黒人が6%、ヒスパニック系やラテン系が6%などとなっています。

このうち
▽白人の支持はトランプ氏が53%、ハリス氏が46%
▽黒人の支持はハリス氏が78%、トランプ氏が20%
▽ヒスパニック系・ラテン系は、ハリス氏が61%、トランプ氏が38%となっています。

【西部 ネバダ州】
男女別
▽男性の41%がハリス氏、55%がトランプ氏を支持
▽女性の53%がハリス氏、43%がトランプ氏を支持

年齢層別
▽ハリス氏の支持は、18歳から29歳が59%、30歳から44歳が50%とトランプ氏を上回っていて、若い世代を中心に支持を集めていることが分かります。

▽一方、トランプ氏の支持は、45歳から64歳が53%、65歳以上が52%と、中高年や高齢者層を中心にトランプ氏を支持する人が多いことが分かります。

人種別
回答者の66%が白人で、ヒスパニック系やラテン系が17%、黒人が8%などとなっています。

このうち
▽白人の支持はトランプ氏が54%、ハリス氏が43%
▽ヒスパニック系・ラテン系の支持は、ハリス氏が48%、トランプ氏が46%
▽黒人の支持はハリス氏が81%、トランプ氏が18%となっています。

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