北欧の木製マグカップのククサ。
材料は樺の瘤で作られる。
このククサなのだが、どうしても分から
ない謎がある。
それは、殆どの北欧ククサの容量が、ほぼ
160ccなのだ。
これは何故なのだろう。
圧倒的に160cc物が多い。
ククサを使う友人は推測でこう語る。
「多分、コーヒーを飲むことを前提として
いるので、濃いコーヒーでも飲めるように
容量が少なめなのでは」
と。
そういえば、イタリアのとても濃いコー
ヒーなどは極めて小さいカップで飲む。
トルココーヒーやエスプレッソの場合は
カップは小さいデミスタだ。日本の煎茶
の利き茶用のような小さめのコーヒーの
カップだ。
中には「これはミルクピッチャーか?」
みたいなのもある。
英国の紅茶はそのような小さいカップは
使わない。日本でもあまり使わない。
但し、ティーカップもアメリカンコーヒー
マグカップのように350ccにもなる物は
少ない。
大量にガブガブとコーヒーを飲むアメリカ
方式では、コーヒーも薄く、マグカップ
もかなり大きい。
これは多分西部開拓時代から大きなマグ
カップでコーヒーを飲んだ事だろう。
アメリカ映画『ワイルドレンジ』(2003)
というケビンコスナーの西部劇で、上品
な王室物のようなティーカップで医者宅
で女性からコーヒーを貰うシーンがある。
武骨なカウボーイのケビンコスナーは、
「これ、どうやって持つんだ?」という
台詞を口にする。
これは、そんな持ち手が狭く小さく上品
なカップなど見たこともないカウボーイ、
というのを表現したシーンだった。
北欧ククサがほぼどれもが160ccであると
いうのは、そうした実用上の何らかの規矩
であるのかも知れない。濃い目のコーヒー
でも飲める、という。冷めないうちに適量
を、と。
となると、それに想像力がタッチした20代
のククサ愛用者の友人は慧眼だ。
ナイフ遣いの二輪乗りである。