勤務先の学校の男子生徒らにわいせつな行為をし、その様子を撮影・送信させたなどとして、不同意わいせつや性的姿態撮影等処罰法違反などの罪に問われた東京都内の私立中学高校元教師で、男子サッカー部元総監督の吉田拓也被告（30）に対し、東京地裁（矢野直邦裁判長）は5日、懲役10年（求刑懲役12年）とする判決を言い渡した。

　起訴内容は、2021年12月から23年12月にかけ、指導していたサッカー部の部員らに陰部などを撮影させて画像を被告のスマートフォンに送信させたり、陰部を触ったりしたというもの。

　裁判で被告側は画像を送らせたことなどを認めたが、「わいせつ目的ではなかった」と述べ、起訴内容を一部否認していた。

　検察側は、被告が部員らにLINEで「恥を捨てろ」「いいからやれ」などとメッセージを送り、性的な画像を撮影・送信するよう要求したと説明。サッカー部のレギュラーメンバーを選ぶ立場の被告の要求を断れば「部活動に影響が出る」と部員らに思いこませ、断るのを困難にさせたと主張していた。（金子和史）