埼玉県所沢市の住宅で10月にあった強盗致傷事件で、強盗致傷などの容疑で今月2日に逮捕された「リクルーター役」とみられる男が、「X（旧ツイッター）で『闇バイト』に応募した」という趣旨の供述をしていることが捜査関係者への取材でわかった。埼玉県警は、リクルーター役や実行役がいずれも闇バイトで募集されていたとみており、彼らに指示していた指示役の行方を追っている。

　実行役をSNSで募るリクルーター役とみられるのは、会社員名倉優也容疑者（31）=愛知県知多市日長=。

　県警などの合同捜査本部によると、名倉容疑者は、実行役の男3人に強盗をする決意をさせ、10月1日未明に所沢市の住宅で80代の夫婦を縛るなどし、現金約16万円などを奪った疑いがある。

　捜査関係者によると、名倉容疑者は「消費者金融で数百万円の借金があった」と供述。また、自らもXで闇バイトに応募したと説明し「指示役に住所や名前などの個人情報を握られていた」と供述しているという。

　名倉容疑者はSNSで実行役を募り、秘匿性の高いアプリ「シグナル」や「テレグラム」を使って、実行役に「リスクはない」「物品の運び」などと伝え、現場周辺まで向かわせていたとみられるという。（浅田朋範）