漫画家の楳図かずおさん死去 88歳

「漂流教室」や「まことちゃん」などホラーからSF、ギャグ漫画まで幅広く手がけた漫画家の楳図かずお(うめず・かずお)さんが先月28日、亡くなりました。88歳でした。

楳図かずおさんは和歌山県に生まれ、小学生のころから漫画を描き始め、高校3年生のときに童話「ヘンゼルとグレーテル」を題材にした「森の兄妹」などでデビューしました。

その後、「へび少女」や「おろち」など人間の奥底にある闇を不気味なタッチで描いた作品がヒットし、“ホラー漫画の神様”と呼ばれるようになりました。

1972年から連載が始まった「漂流教室」では、荒廃した未来に小学校ごとワープしてしまった子どもたちが生き抜く様子をリアルに描き、映画化もされました。

また、ギャグ漫画「まことちゃん」は、幼稚園児の主人公が手の中指と小指を折り曲げる“グワシ”のポーズが大ブレイクし、社会現象にもなりました。

トレードマークの赤と白のボーダー柄のシャツや明るいキャラクターが人気を集め、テレビ番組への出演や音楽活動など、幅広く活躍しました。

SF漫画の「14歳」の連載が終了した1995年以降、漫画の作品はほとんど発表していませんでしたが、2018年にヨーロッパ最大規模の国際漫画祭で、「わたしは真悟」が「永久に残すべき作品」として「遺産賞」を受賞したほか、2022年には27年ぶりとなる新作として101点の連作絵画を発表して話題を集めました。

小学館によりますと、楳図さんは先月28日に亡くなったということです。

88歳でした。

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