『アリス・イン・ワンダーランド』
『アリス・イン・ワンダーランド』(原題:Alice in Wonderland)は、2010年公開のアメリカ映画。ティム・バートン監督。
ルイス・キャロルの児童文学小説『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』を原作に、その後日談的なストーリーとして再構成、実写とモーションキャプチャによって映画化した。
ストーリー
不思議の国[3]での冒険から13年後。19歳となったアリス・キングスレーはとあるパーティに出席していた。このパーティーはアリスの母と姉が極秘裏に企画したアリスの婚約パーティだった。アリスは貴族の御曹司・ヘイミッシュから求愛されるが、突然の出来事に答えることが出来ず、混乱してその場から逃げ出してしまう。
そんな時、アリスはチョッキを着た白ウサギを追って、幼少時代に訪れた不思議の国へ再び迷い込み、そこでかつて出会ったマッドハッターやチェシャ猫達と再会。だが、不思議の国は13年前とは一変しており、赤の女王に支配された暗い世界と化していた。
アリスはかつてここを訪れた事を夢だと考え記憶を失くしていたが、自分が預言書に記されている「救世主」だと知らされ、この世界を赤の女王の支配から解放するため、赤の女王の妹である白の女王やマッドハッター達の力を借りて、赤の女王に戦いを挑むことになる。
登場人物
主人公
- アリス・キングスレー(Alice Kingsleigh)
- ワンダーランドに迷い込む少女。ロンドン生まれの19歳。小さい頃からいつも同じ夢を見続けている。
ワンダーランドの住人達
善良な住人
- マッドハッター / タラント・ハイトップ(Mad Hatter / Tarrant Hightopp)
- 帽子職人。先祖代々王宮に仕えており、白の女王の下で働いていた。ファッターワッケンというダンスを得意とする。
- 白の女王 / ミラーナ(White Queen / Mirana)
- 赤の女王の妹。姉とは異なり、城の民から慕われ愛されている。チェス兵(Armored Chess Pieces)を仕える。
- トウィードルダムとトウィードルディー(Tweedledum and Tweedledee)
- ワンダーランドに住む双子。常に2人で小競り合いをしている。
- 白ウサギ / ニベンズ・マクトウィスプ(White Rabbit / Nivens McTwisp)
- 赤の女王に仕えているウサギ。赤の女王を裏切り、アリスをワンダーランドに連れて来る役割を担う。
- チェシャ猫(Cheshire Cat)
- マッドハッターの仲間の猫。神出鬼没で空中を浮遊し、姿を消すことも出来る。アリスの傷の手当てをし、マッドハッターの元へ案内する。
- 青い芋虫 / アブソレム(Blue Caterpillar / Absolem)
- ワンダーランドの長老である青い芋虫。片眼鏡をして常に水タバコを吸っており、哲学的な発言をする。
- ヤマネ / マリアムキン(Dormouse / Mallymkun)
- マッドハッターのお茶会仲間。性格の荒々しい女性剣士。
- 三月ウサギ / ザッカリー・イアウィケット(March Hare / Thackery Earwicket)
- マッドハッターのお茶会仲間のウサギ。色々な物を投げつける癖を持つ。
- ベイヤード・ハマー(Bayard Hamar)
- 白の女王に仕えるブラッドハウンド犬。赤の女王に妻のビエル(Bielle)と4匹の子を犬質にとられ、アリスの捜索に協力させられる。
- ドードー鳥 / ウィリアム(The Dodo / Uilleam)
- ワンダーランドに住む杖をついた鳥。他の住民と共にトランプ兵に捕らえられる。
- おしゃべり花(The Talking Flowers)
- ワンダーランドに住む花たち。
- 赤の女王 / イラスベス(Red Queen / Iracebeth)
- ワンダーランドを恐怖で支配している女王。頭が大きく、住人達からはビッグヘッドと呼ばれ嫌われている。彼女の城外には打ち首にされた多数の首が転がっている。
- 原作『不思議の国のアリス』に登場するハートの女王及び『鏡の国のアリス』に登場する赤の女王を組み合わせたキャラクターとなっている。
- ハートのジャック / イロソヴィッチ・ステイン(Knave of Hearts / Ilosovic Stayne)
- 赤の女王の家臣。予言の書を住人達から盗み出し、ジャバウォッキーを殺そうとするアリスを捜索する。大きい者が好き。
- ジャバウォッキー(Jabberwocky)
- 赤の女王に仕えるドラゴン型の怪物。ヴォーパルの剣を使わなければ倒すことが出来ない。
- バンダースナッチ(Bandersnatch)
- 赤の女王に飼われている獣型の怪物。アリスを襲撃した際、彼女を救おうとしたマリアムキン(ヤマネ)に右目を奪われる。
- ジャブジャブ鳥(Jub Jub bird)
- 赤の女王に飼われている鳥型の怪物。アリスと行動を共にしていたトウィードルダムとトウィードルディーを連れ去る。
- 死刑執行人(Executioner)
- 赤の女王に仕える首切り役人。
- トランプ兵(Armored Cards)
- 赤の女王に仕える兵士たち。ハートのA、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10のカードで構成されている。
どっぷりディズ二ーテイスト。バッチリティム・バートンフレーバー。
アリスはアリス。アリスのアイデンティティーは原作と変わっていない。
アリスは、昔のカテゴリーで言うと、変わった子。
今はカテゴライズエラー。カテゴライズできない。今だと普通だから。アリスは、自分の頭で考え自分でジャッジし、そのジャッジに従い行動する子。
ただ昔にそれをやると、風当たりが強い。
だからアリスは時間稼ぎをせねばならない。
それで逃げる、という行動に出る。
これは現実逃避とマイナスのニュアンスで使用されることがあるが、
物事のジャッジにかけるべき必要な時間というものはある。
この考えには集中が必要。
そして集中のためには、散漫は敵。
つまり外部が敵。
つまりこもらなければならない。
つまり卑弥呼にならねばばらぬ。
よって穴の中という閉鎖空間が必要。
アリスが穴から出ると、外時間はそんなに経っていない。
穴の中では、地球時間ではない時間の濃度密度で体験が行われる。
心の成長の儀式だ。
起きながらにして見る濃密な夢。
この映画は、お馴染みの話のその13年後。
アリスにいつも寄り添ってくれた理解ある父は他界している。パーティーに母と遅れてやって来たアリスは、知り合い全員周知の中自分だけ初耳のプロポーズを受け動揺した直後、「わたしには時間が必要なの(I need a moment.)」とその場から逃げるように、さっきから気になっていたうさぎを追いかけ穴の中に落っこちる。
アリスがうさぎを追いかけてこの穴に落ちたのは二回目。
前回は、全世界周知のこどもの時。
落ちたところは円い部屋。ドアはあるが、どれも閉まっている。
テーブルの上には小瓶。その首にかけられた紙には
Drink Me.
蓋を開けて匂いを嗅ぐと「うわっ!」。
けれど「ただの夢よ」とアリスは飲んでみる。
ただの夢よ。
これは、勇気が出ないといきのおまじないなのかもしれない。
飲むと小さくなって、自分の服に埋もれてしまう。
アリスは、ガラスのテーブルの上に鍵を見つける。
取ろうとするが、ジャンプしても届かない。
テーブルの脚元には箱があり、中のケーキには
Eat Me.
アリスは食べる。
アリスはもう、この世界に従順である。
一度その世界の物を口にすると、世界が体内に取り込まれ、体外と体内の親和性が高くなる。
よって初めての液体より二回目のケーキは、スムーズに摂取。
すると今度は大きくなる。大きくなり過ぎ、天井に頭がつくほどに。
アリスは、極小と極大、自分的ミクロとマクロを一気に経験して、気づく。
じゃあ、この状態であれを少しだけ飲めば、良くない?
そうしてみると、ちょうどいい大きさに。
アリスは、自分の制御、コントロールを学んだのだ。
これは、視覚的に体で表現されているが、心の問題だ。
一昔盛んに言われた、アンガーマネージメントなどの、感情マネージメントだ。
躁でも鬱でも行き過ぎ。
躁は浮かれ過ぎ、祭り過ぎで全然考えられない。鬱は落ち込み過ぎ、ミザリー過ぎで全然心が動けない。
中庸。ニュートラル。ニュートラルとはギアが入っていないことだけれど、きっと、ニュートラルに入れるためにギアをガチャガチャしたりするのは、この真ん中の真空のような静謐状態に心の芯を持っていく為、という比喩なのだろう。
ここに持っていくには、心をただ放っておいてはならない。放っておくことは、自分放棄。
ガチャガチャガチャガチャやってやっと、何の悪霊にも噛みつかれていない、偏見バイアスゼロ状態の鏡のような静謐な湖面になれるのだ。
アリスは、自分にとってのちょうどいい大きさになると、さっきの鍵をつかみ、鍵穴に差し込む。
そしてドアを開けると、そこは地底ではない。
地球でもない。
「ヘンテコな所ね……」と歩いていると、
遠くから、「やっぱりアリスだ!ボクは穴を出て裸の動物に襲われそうになりながら、捜し回ったんだ」とウサギ。「あのアリスじゃないよ!」とネズミ。
「アリスかもしれないし」「アリスじゃないかもしれない」と双子。
「なんで、わたしの夢なのに、間違ったアリスな訳あるの?」とアリス。
ルイス・キャロルは数学者。やはりファンタジーは、仮説を証明する問題なのだと思う。
夢の中に、間違った自分がいるはずがないというのは、
イメージとしては虚数の話のようだ。
二乗するとマイナス1になる数ってどういうこと?
だから虚数っていうんだ。
虚数って、偽物の数ってこと?
いや、掛けるとマイナス1になるから、掛ければちゃんとあるんだ。
影みたいなものかな。イマジナリーナンバーっていうんだから。
又は、この世そのもののことのよう。
ビッグバンの前には何にも無かったってどういうこと?
いや、ビッグバンの後にはあるから。
でも、ビッグバンの前には無かったって、無いところからどうやって有るようになるの?
それは、ビッグバンの前には、この世の影しかなかったってことかな。
この世の影って、じゃあその影は、何の影だったの?
誰も見てないからわからないよ……、的な(笑)。
アリスは、うさぎやドードー鳥に案内されて長老アブソレムに会う。
「お前は誰だ?」とアブソレム。
これが自分の夢だとして、その自分の夢の中で他人から「WHO ARE YOU?」と問われるとは。
いやしかし、自分の夢だから、絶え間なく自分の情報処理をして取捨選択している未来準備工場である夢だから、己が己に他人のように客観的に、お前は誰だと自問自答し、アイデンティティー、自己同一性の補強を図っているのだ。
外の現実では、己の画期的重大事(突然の求婚)が進行中。己が揺らいでいては、判断ミスをしてしまう。
これがアリスの夢だとして、登場人物がユニーク。
我々が現実だと思い込んでいるものが全て非常にリアルな解像度の高い自分の夢だとするならば、この現実という夢は、己の強い意志により、書き換えが可能なはずなのだ。
もし、物凄く嫌な人がいるとして。
その人にいつも電車の中で会ってしまうとして。
そのまるで嫌な現実のような夢は、自分が朝早く起きていつも乗る電車には乗らないという選択をすることで、書き換えることが出来るはずだ。
えい!っと魔法の杖を一振りするだけでは、いまのところ書き換えは出来ない。
この現実という夢の書き換えをするには、それくらいの物理的ログインが必要。
まだ、我々の夢は物理的に出来ている。
それは、我々のシェア感が不足しているのかもしれない。
もっと非物理でシェアすれば、そんな、ログイン的手続きなど不要になるのかもしれない。
しかし今現在はまだまだ、夢かもしれないこの世というものは非常に物理的。
アブソレムに言われてうさぎが預言の書を開く。
預言の書とは、このアンダーランドの絵暦。
暦によると、今日は赤の女王の時代の「グリブリッグの日」。
この暦には、この国の始まりの日から書いてあるという。
運命論的な。何か、このことは生まれる前から決まっていたのです、的な。ふわっとしてしまう、運命というオートカー乗車感。
暦には、今現在のことも、未来のことも記されている。
「フラブジャスの日を見せてやれ」とアブソレム。それは、アリスがウォーパルの剣を使ってジャバウォッキーを倒す未来の日。
恐れて「私じゃないわ」と後ずさりするアリス。
するとそらみたことかとネズミが「やっぱりアリスじゃないよ」。
アブソレムも、「ほどんどアリスじゃないな」。
アリスは、運命に失望された模様。
アンダーランドの人たちに失望され、責められる圧を感じたアリスは、
「待って、これは私の夢。目覚めれば消えるはず」と腕をツネる。
しかし現状は不変。「おかしいわ、いつもツネれば目覚めるのに」
「じゃああたしが刺してやろうか?」とネズミ。
「そうして」と言うと、ネズミはドレスの下のアリスの足を針で刺す。
「痛い!」と言った時、
バンダースナッチが襲ってきた。
キノコの森を逃げるアリスたち。
逃げ続けるかに見えたアリスはふと止まる。
そして「ただの夢よ。夢なら怖くない」と言う。そして振り返る。
この「ただの夢よ。夢なら怖くない」というのは、現実を生きてゆくためのおまじないだ。
これは、生活信条的な「どうせならでっかいことしようぜ」の「どうせ」と同じ粉(笑)だと思う。
これがフックであり、突起であり、取っ掛かりであり。「画期的な」の画期であり、同時に活気(笑)。
こういう、振り返るリバースモード変換を失うと、惰性を続けるしかないというゴム伸び逃走地獄になる。
逃走しかしないと、闘争できない。自己の内部闘争を放棄した自己は、自己としての存在を失う。つまり心が死ぬ。
だから、何かから逃げ続けてるなと思うときには、ふと立ち止まらなければならない。そしてその恐怖の正体をしっかり見て、「ただの夢よ。夢なら怖くない」と、それにおまじないの粉をかけなければならない。
そうして、何らかの対処をしなければならない。
ここでアリスが立ち止まって振り返り、象徴的に仮想的として戦うのは、バンダースナッチ。
振り返ったものの、アリスは無策。ただ突っ立っているだけ。
するとその様子を見たアンチアリスのネズミが、見てらんない!とばかり走り出し、「ノロマ!逃げて!」と言い針でバンダースナッチの目玉を差し、抜き出す。
痛い痛いとなって悶えるバンダースナッチ。ハッとなったアリスは、逃げ出す。
問題に向き合っても、ただ無策で呆然としているだけではその問題にますますヤラレルということだろう。
やはり問題には心理的武装と戦略と計画が必須。
一緒にいた双子が大鷲に捕まえられて連れて行かれたのは、赤の女王の城。
城の中では赤の女王が「私のタルトが三つ盗まれた!」と激昂。
こういう女王や王様は、とても小さいことで激昂しているのがお約束。このビジュアルで演じて成り立つのは、ヘレナ・ボナム・カーターしかいないと唸る。
「タルトを食べたのはお前か?」「違います」「お前か?」「違います」
一人のカエルの口の端のソースを指に取り、「スクワンベリーだ」「すみません腹ペコで!」「首をハネろ!」「お許しください!わたしにはたくさんのオタマジャクシが……」
「奴のオタマどもを城へ。パンと食べるわ」「はい、陛下」
これだけで、赤の女王の自己紹介終了、という、性格、立場、全出のエピソード。
「飲み物!」というとさっと飲み物が出て来る。
「陛下」とやって来た片方眼帯のさっき黒馬に乗ってやって来て絵暦を見ていた男
は、どうやら女王のお気に入り。
女王が微笑んで「ハートのジャックのイロソヴィッチ・ステイン」と言うと、男は女王の手にキスをする。
「どこにいたの?」
「陛下、ついに預言の書を見つけました」
……こう観ていると、自分の夢だからといって自意識が夢全体を全管理は出来ないと分かる。
出来ていたら、アリスは自分を苦しめるキャラを夢に生まないはずだ。
預言の書を広げた男は、「これがフラブジャスの日です」と女王に示す。
「このクシャクシャ髪の子がアリス?」
「そのようです」
「私のジャバウォッキ―に何を?」
「退治するところでは?」
「ジャバちゃん、殺されたの?」
「まだです。でも食い止めねば彼女に殺されます」
こうして、我々は夢の中で、悪い未来と戦っているのだ。
悪い芽は、嫌な予感として訪れるだろう。
それが訪れたら、それをもたらす悪い習慣を断ち切らねば、と思う。
「アリスを捜せ、イロソヴィッチ!」と女王。その号令がかかったとたん、このストーリーの太い川が流れ出す。
イロソヴィッチが鎖につないだ犬に、「人間の娘を捜せば、自由にしてやる」と言うと、「私の妻や子犬たちも?」と犬。
「全員、家へ帰す」とイロソヴィッチは鎖を外す。なるほど、ここで人質がいないと、鎖を外された犬はそのまま逃げてしまってストーリー的にマズイ。
アリスが森の中をさ迷っていると、笑いだけが残るチェシャ猫が現れて、「姿を消せる猫が清めないと、その傷口は膿んでしまう」とバンダースナッチにやられた腕の傷の血を指さす。
「結構よ、目が覚めたら治ってるから」とアリス。「包帯だけでも巻こう」とチェシャ猫。「名前は何という?」「アリスよ」「あのアリス?」「そこが議論の的よ」
「私は夢から覚めたいの」とアリス。
「では、マッドハッターの所へ案内しよう。でも、そこまでだ」とチェシャ猫。
メンターの、この加減が重要。全部教えてしまったら、それはその人の人生じゃなくなる。人生が乗っ取られる。
マッドハッターの家はおんぼろの風車小屋。外でお茶会を開いている。一緒にお茶会をしているのはあのアンチアリスのネズミと汚れたうさぎ。マッドハッターがアリスに跪いて「アリスだね?」と言うと、ネズミは「あのアリスじゃないよ」。
この「あのアリスじゃないよ」というのは、「あの人は変わっちゃったね」のことかもしれない。
その人以外がクッキーの型抜きのようにシェアしていたその人らしさを、その人本人が壊す「成長」だ。
「いや、このアリスだ、一目で分かる」とマッドハッター。「【彼】に間違いない」。笑うネズミとうさぎ。マッドハッターはマッドだけに、へんてこなのだ。韻を踏めるフレーズをよく考えている。
「私たちはキミが来るまでの時間潰しにお茶会をしていた」とマッドハッター。つまり外の時間で13年間、彼らはアリスを待ちながらお茶会をしていたのだ。
「時間は潰されてへそを曲げ、動かない」とマッドハッター。「夢の中の時間は変ね」とアリス。
「キミが戻ったからには、あの日に進もう」
「フラブジャスの日へ!」
マッドハッターの懐中時計が動き出す。「さあ、再開だ!」。
この国を支配している赤の女王を倒すんだ
いつの間にか、お茶会にはチェシャ猫も来ている。
ここで口喧嘩が始まる。
昔がお前が○○だったのに、今は保身でどうのこうの……。
つまり、アリスが外で13年間をやっている間に、このアンダーランドは荒廃したのだ。
これはつまり、手入れを忘れた秘密の花園、ということなのかもしれない。
「フラブジャスの日には、白の女王が再び王座に就く。
そしたら、ずっと踊っていなかったファッターワッケンを踊りまくる。」とマッドハッター。
そこへ、黒馬に乗ったイロソヴィッチ登場。
マッドハッターはあの小瓶の飲み物をアリスに飲ませる。そしてうんと小さくなったアリスを、ティーポットの中に隠す。
しかし、あの犬が嗅ぎつける。
「ダデカへッ!」とマッドハッターが言うと犬は逃げてゆく(笑)。
こういう感じ、分かる、と思う。人間をやっていて、ピンチの時に、出鱈目に叫んだことが自身を救うような。
数打ちゃ当たるのパスワード版というか。
偶然そのパスワードだった、だから通れた、みたいな。
偶然それはそのラスボスの苦手な物だった。だから退治できた、みたいな。
チェシャ猫は消えている。
三人のノリに、「やっぱり狂ってる!」とイロソヴィッチは呆れて帰る。
このやり方は、有効だろう。
呆れられて、自ら退散してもらう作戦。
帽子に乗せて、マッドハッターがアリスを赤の女王退治に連れて行こうとすると、
「殺すのは嫌」とアリス。
「赤の女王の悪行も知らずに。キミは強さを失ったな。キミは変わった。昔はもっと強さがあった。ここに」
とマッドハッターはアリスの胸をさす。
ここで日本語字幕「強さ」として出て来る英語音「マッチョネス」というワードとは、日本で言うと「頑張り」のような感じなのだろう。
マッチョネス、反対、頑なに張る、反対、となっても、やっぱり「頑張って!」「頑張る!」でしか通じない強い気持ちというのはあって、という。
「女王の悪行って?」とアリスは知ろうとする。
「僕は白の女王の帽子職人(ハッター)。王室御用達の家系だ」とマッドハッターは正体を明かす。
そこで回想。
白の女王と楽しく遊んでいたら、そこにジャバウォッキ―が火を付け、宮殿は燃え尽きた。
ジャバウォッキ―と一緒にイロソヴィッチも来ていて、彼は剣を持って帰った。
赤の騎士団がやって来た。
追いつめられたマッドハッターは、アリスを自分の帽子につかまらせ、「白の女王の城は、トロッターズ・ボトムの先だ」と言い
、池の向こうに投げる。
するとそこにいたあの犬ベイヤードが、ハッターが赤の女王に捕まったとアリスに教える。
「一緒に助けに行きましょう」と言うと、
「駄目だ。予言の書にない」
「関係ないわ。私を助けて捕まったのよ」
とここでアリスが冒険に出る。冒険とは険しさを冒す、つまり予定調和をはみ出すことだ。
「フラブジャスの日が近い。戦う準備を」とベイヤード。「わたしは指示されてばっかりだわ!何もかも私の夢なのよ!私が決める!」「運命から外れるな」「運命は私が開くわ」とやっと主体性が出てきたアリス。
ベイヤードに乗って、マッドハッターの帽子も持って赤の女王の城に着くと、堀には人の顔がたくさん浮かんでいる。
「強さを失った?」と自問自答したアリスは、人の顔を飛び石として堀を渡った。
物陰から覗くと、赤の女王は庭で、フラミンゴのドライバーにハリネズミのボールでゴルフ中。
飛んだハリネズミを助けていると、顔馴染の白うさぎが来て「間違ったアリスじゃないか」
「ハッターを助けたいの」「その小ささじゃ無理だよ」「あの体が大きくなるケーキは?」
とケーキをもらって食べ過ぎると、アリスは巨大に。
やって来た赤の女王に誰、と訊かれると、アリスはとっさに「アムブリッジ(出身)」「服は?」「体が大きくなって服が小さくなって、着る物がなくて町の人に笑われました。女王様なら分かっていただけると思って、ここに来ました」
すると赤の女王は「服を持って来い!」
これは、長い物には巻かれろ作戦。
中に入ると、女王の前にハットハッターが連れて来られる。
「アンダーランドにアリスが来たそうだな?居場所はどこだ」
「Mで始まる言葉を考えていた。
まぬけ。謀反。抹殺。魔女」
「今度はアで始まる言葉よ?アリスは?」
「誰のこと?知らないね」
「首をハネるよ」
そこで「何と大きな頭!帽子を作ってあげましょう」
「帽子?」
「白の女王は頭が小さ過ぎて作りがいがなかった」
「あれは頭じゃない、コブよ」
そこで女王に近寄るマッドハッター。
「その大きな、素晴らしい」
と両手で何かを表現しようとしているハッターを見て、
「手が使えない!手錠を外しなさい!」と鶴の一声。
イロソヴィッチが剣でハッターの手錠を切ると、
「さて、どんな帽子を作りましょうか」とハッター。
その頃、犬のベイヤードは走っていた。白の女王の城に向かって。
白の女王は、「木が寂しそう、話しかけてる?」。「はい陛下。」
ベイヤードが走ってくるのに気付いた白の女王は、「少し失礼」とベイヤードのもとへ。
ベイヤードが「アリスが赤の女王の城にいます。すみません、運命とは違う道に行かせてしまった」
と言うと、
「いいのよ、あそこにこそヴォーパルの剣があるのですもの。彼女は戦士よ。ありがとう、少し休んで」
赤の女王の城の庭では、アリスが、助けたハリネズミに「帽子は見つかった?」「あそこです」。
城の中では「アリスをお捜し。ジャパウォッキ―が退治されたら妹が反乱を。不細工な妹。なぜ私より慕われる?」
「陛下、愛されるより、恐れられるほうが幸せでは?」とイロソヴィッチ。
「分からなくなった。貧民は妹へ。私には、あなたがいる」。
ハッターは、「僕は仕事が出来て嬉しいよ」とアリスに言う。
「お客さんは、赤の女王だけど」とアリスが言うと、ハッター急に覚醒して「僕は何をやってるんだ!」と荒れる。
「僕はおかしいのか?」と訊くハッター。
アリスは「あなたはおかしいわ。でも教えてあげる。優れた人はみんなおかしいのよ」
これは、アリスのお父さんがアリスに言っていたことだった。
「かぶって」とハッターに帽子をかぶせ、
「これでいつものハッターよ」と言うと、
遠くから、
「ハッター!私の帽子はまだか?!」と赤の女王の声。
ハッターは、
「この城に、ヴォーパルの剣が。白うさぎと一緒に捜して、白の女王の所へ」。
「一緒に行きましょう」と言うと、
「キミは大き過ぎるか、小さ過ぎるかだね」。
双子、白うさぎ、ネズミがいる所にいくと、ネズミが煩い。
アリスははっきり、ネズミに煩いと言う。言える。使命がはっきりすると、何がシャットアウトすべき雑音かが分かるのだ。
実は、捕虜的白うさぎは、剣の在り処を知っていた。
剣がある小屋の中を覗くと、そこにはあのバンダースナッチが、
寝そべっていた。
「やっぱりやめる!」とビビるアリス。
バンダースナッチから受けた傷を見せると、白うさぎは気を失って倒れる。
それを見て、逆にアリスは覚醒。
もう誰も頼れないとなったら、自分がやるしかない。
アリスは強い足取りで、ネズミの所に行き、
「あの目玉は?」と奪う。
廊下では、イロソヴィッチから壁バーンされて(笑)「アム、好きだ」と告白される。その現場を女王の側近に目撃される。
アリスはバンダースナッチに向かって目玉を転がし、その隙に剣を捜す。
しかし途中でバンダースナッチが目を覚ます。しかし箱は開かない。アリスは疲れて眠ってしまう。
その頃城内では、ハッターが赤の女王に帽子のフィッティング。するとさっきの側近が、女王に耳打ち。
すると女王が顔を真っ赤にして「イロソヴィッチーーー!!」(笑)。
一方、朝日に目覚めたアリスは、バンダースナッチの首からかかった鍵に気づく。
それが、剣の入った箱の鍵か、となったアリスがバンダースナッチの鍵を取ると、彼はアリスの腕の、自分がつけた傷をペロペロと舐めた。
「これでおあいこね」
と言ったアリスは、その鍵で箱を開ける。
中には捜していた剣が。
イロソヴィッチは赤の女王に「アムに迫られた。私の愛は陛下のものなのに。彼女にはそれが許せない」と言う。
すると顔を真っ赤にして「娘の首をハネろ!」と立ち上がる赤の女王。
「誘惑罪で娘を逮捕しろ!」とイロソヴィッチがアリスとハッターの所にやって来る。
この、さっきまでの味方が今敵?という目まぐるしさが夢っぽい。
「逃げて!アリス!」とネズミが言ってしまったことで、イロソヴィッチにアムがアリスだとバレてしまう。
「アリス、見破れなかった、会ったのは随分昔だからな。お前はこどもだった」とイロソヴィッチ。
とそこへ、心の通ったバンダースナッチが援軍に。アリスはバンダースナッチに乗り、白の女王のもとへ。
アリスは白の女王に、「これはあなたのものです」と剣を渡す。
「剣は戻った。装備は整ったわ。あと必要なのは戦士だけよ」
と白の女王。
白の女王がアリスの縮み薬を調合している間、二人は赤の女王について話し合う。
赤の女王は、白の女王の姉。
「赤の女王の城で大変なことが起こっているわ」とアリスが言うと、
「分かっているわ。でもジャバウォッキ―に向かって戦うとき、民衆は立ち上がるわ」と白の女王。
これは、自身の内部の統一のことだろう。
「あなたを待っている人が」と女王に案内されて外に行くと、そこにはアブソレム。
「それは解決済みでは?私はほとんど違うアリスで……」と言うと、
「だが今はアリスらしくなった。ほとんどアリスだ」とアブソレム。
「でも命懸けでジャバウォッキ―と戦うなんで出来ない」と言うと、
「戦うのだ、フラブジャスの日が来るまで、ヴォーパルの剣を手放すな。」
「リアルね。夢ってこと忘れそう」と言うと、アブソレムは水タバコの煙を吐く。
牢屋に入れられたハッターに、チェシャが帽子をくれと言う。
ハッターは、正式な処刑には、正式な帽子でなければ、と譲らない。
残念だよ、君のファッターワッケンは最高だったよ、とチェシャ。
「朝の処刑は格別ね」と赤の女王。これは、エリザベス暗殺を企て処刑されたメアリー・ステュアートのことがベースにあるのかも。
★メアリー・ステュアート(Mary Stuart, 1542年12月8日 - 1587年2月8日(グレゴリオ暦2月18日)[1])は、スコットランド女王(メアリー1世、在位:1542年12月14日 - 1567年7月24日)。スコットランド王ジェームズ5世とフランス貴族ギーズ公家出身の王妃メアリー・オブ・ギーズの長女。ダーンリー卿ヘンリー・ステュアートは2度目の夫であり、後のイングランド国王ジェームズ1世の母。★
★ルイス・キャロル(Lewis Carroll [ˈluːɪs ˈkæɹəł], 1832年1月27日 - 1898年1月14日)は、イギリスの数学者、論理学者、写真家、作家、詩人である。★
処刑台に首を置いたハッター。
処刑人に「帽子は取らないでくれ」と言う。
すると「処刑ができればそれでいい」と処刑人。
斧が振り下ろされると、飛んだのは、帽子だけ。
中にはチェシャ。
ハッターは生きている。
女王に「取り巻きはおべっか使いの嘘つきばかり」とハッターが言うと、取り巻きの大きな鼻や耳が取れる。
「嘘つきども、首をハネろー!」
と赤の女王。
「女王に虐待されし者ども、立ち上がれ!赤の女王に反旗を翻すのだ」とハッターが言うと、
「赤の女王を倒せ!」と民衆。
「ジャブジャブ鳥を!」と女王が叫ぶと、巨大なホロホロ鳥のようなものが放たれ、民衆は恐れおののく。
「やはり、恐れられた方がいいわ」と女王。
「ジャパウォッキ―を。妹の所に行くのよ」と女王。
赤の女王の妹が、白の女王なのだ。
「まだ戦士が決まらないの」と言う白の女王に、
「あなたなら戦えるのでは?」とアリス。
「私は殺生をしないと決めたの」と白の女王。
そこへハッターがやって来た。
「明日はフラブジャスの日だね」とハッター。
「早く夢から覚めたいわ」とアリス。
「夢だと思ってるの?」
「そうよ、何もかも夢よ」
「じゃあ僕も実在してないってこと?」
「残念だけど、私の想像が作り出した人よ。少し変な人ばかりなの」
「つまりキミも、少し変な人なんだ」
「多分ね」
そういう濃度の液に漬けたら、そういうピクルスが出来るということ。
「少し寂しいわ」とアリス。
「我こそは女王の戦士と思うもの、前に出よ」
と白の女王の家来がラッパを吹くと、
ハッターとチェシャとネズミと双子が前に進み出た。
しかし家来の白うさぎが預言の書の絵暦を広げると、そこにはアリスの絵が。この絵は、ハリーポッター新聞のように、動いている。
「駄目だ、彼女でなきゃ、倒せない。」
「皆の期待に構わず、自分で決めて。なぜなら、戦うときは一人だから」と白の女王。
逃げ出し、泣き出すアリス。
「涙は何の役に立たんぞ」と逆さのアブソレム。
「なぜ逆さなの?」
「今の世と別れる時が来た」
「死ぬということ?」
「生まれ変わるのだ」
「行かないで。私を助けて」
「自分が誰かも知らん馬鹿を?」
「私は馬鹿じゃないわ。私はアリス。家はロンドン。ママはヘレン。姉はマーガレット。パパはチャールズ。パパは世界を見渡す豊かな想像力があった。
私は彼の娘。アリス・キングスレー」
と自分で自分に自信の魔法をかける。つまりアイデンティティーの確認と、勇気の泉の確認。
「アリス、ようやく分かったな。
昔は馬鹿なこどもで、ここを不思議の国と呼んでいた。」
アリスはそこで、13年前のことを思い出す。
「これは夢じゃない、記憶の世界。すべて本物なのね、あなたも、ハッターも。」
「ジャバウォッキ―もな。でもヴォーパルの剣を握っていれば、剣が倒してくれる。さらばだアリス。生まれ変わったらまた会おう」
とアブソレムは蛹のようになる。
これで本気が入ったアリス。戦士姿になり、バンダースナッチに乗って白の女王と民衆の所へ。
赤の女王陣と白の女王陣の戦いに。
これは、長女と次女の戦い。
姉赤の女王は、「そんな風に目をパチパチやれば両親のように私が従うとでも?」
次女白の女王は、赤の女王の王冠が欲しい。
白の女王は「私は戦いはしたくない」と王冠をもらおうと手を出すが、「騙されないわ!ジャバウォッキ―を!」
そこで決戦の火ぶたが切られた。
ジャバウォッキ―が出て来る。
「信じられないわ」とアリス。
「信じれば実現する」とハッター。
「私は時々6つのあり得ないものを信じるの」
「でも今は、ジャバウォッキ―に集中するんだ」
アリスはジャバウォッキ―に向かいながら、6つのあり得ないものについて考えた。
「1つ、体が小さくなる薬。2つ、体が大きくなる薬」
「お前か、私の宿敵よ」とジャバウォッキ―。
宿敵。そうだろうと思う。
この怪物は自分の中の悪の象徴なのだから。
3つ、言葉を話す動物。
4つ、消える猫。
5つ、ワンダーランド。
6つ、私がジャバウォッキ―を倒す。
とジャバウォッキ―の首をハネる。ここが鮮やか。言葉が決まっている。今までさんざん赤の女王が使っていた言葉「首をハネる」を、使い返すという形にしておあいこ。
このおあいこが大事。正と負をおあいこにして常にゼロにしておくことが精神衛生ということ。
「アリスを殺せーー!」と赤の女王。
「もう命令は聞かない」と家来の軍人たち。
「その家来の首をハネろーー」
軍人は誰も言う事を聞かない。
つまり、アリスの心の武装解除。
すると、王冠が白の女王の頭の上へ。
「クリムズのイラスベス。あなたの罪は死に値します。でも、私は殺生はしません。アウトランドへ追放を。親切にする人も話かける人もいない。一人寂しく暮らしなさい」
と白の女王。
「私は無罪放免ですよね?」と問うたイロソヴィッチ。
「あなたはこの国が果てるまで、彼女と共に追放です」
「死ぬまで一緒ね」
とイラスベス。
そこでイラスベスを殺そうとするイロソヴィッチ。
ハッターが阻止すると、
「いっそ殺してくれー」。
「何の恩義で殺すの?」と白の女王。
「この人、私を殺そうとした!首をハネろ!」
「殺してくれー」
という騒ぎの中、ハッターがファッターワッケンを踊り出す。
ハッターは、「フラブジャスの日には、白の女王が再び王座に就く。
そしたら、ずっと踊っていなかったファッターワッケンを踊りまくる。」と言っていたから。
「ジャバウォッキ―の血よ。永遠の感謝の印として。これをあなたに」と白の女王。
「これで家へ帰れるの?」とアリス。
「それが望みなら」と白の女王。
「ここに残れよ」とハッター。
「名案ね。クレイジーでおかしくて、ステキよ。でも無理だわ」とアリス。(バットアイカントと、can’tの発音がオールドイングリッシュっぽい。)
「返事すべきことや、やるべきことがあるから」
と言ってジャバウォッキ―の血を飲み、
「またすぐ来るわ」。
「僕のことなど忘れてる」
「忘れる訳ないわ。
ハッター、カラスと書き物机はなぜ似てる?」
(これはハッターの長年の謎。ハッターの宿題)
「さあ、なぜだろうね。さらばだ、アリス。」
そこでアリスは穴から出る。
そして、求婚に答えるため、汚れたドレスであの東屋に戻る。
そして「悪いけど結婚は無理。あなたとは。」と言う。
そしてお姉さんに「自分の人生が自分で決めるわ」と言う。
そして隣の、浮気をしていた義理の兄には「あなたは姉さんと結婚できて良かったわね。大事にしないと。でも私が見張ってるわ」
と言う。
王子様を待っている叔母には「王子なんていないわ、幻覚よ。病院に行った方がいいわ」。
伯父に「父はスマトラまで交易を広げたがっていた。でもそれならいっそ中国まで広げたら?」とビジネスの話をするアリス。
これがアリスのビジネスマンとしてのキャリアということだろう。
ラストシーン。船出するアリス。その肩に青い蝶がとまると、「アブソレム」とアリスは言う。
という夢は夢じゃなかった蛹が蝶にエンディング。