2024.11.02

【洋物から伝統に回帰?】「スピ系女子」が令和の時代に「祈祷」にハマる「社会の病理」

若い女性の「祈祷」ブーム

若い女性の間で「祈祷」が静かなブームになっている。祈祷が受けられる徳島県三好市の賢見神社はひそかなパワースポットだ。

険しい山中に佇む神社は、古くから「犬神」という動物霊が憑依する「犬神憑き」を落とせることで知られた。「犬神」が憑くと、原因不明の高熱が出たり、犬のように大声を上げるようになったりするという。神官になって半世紀超の漆川和孝さんは「(憑き物落としの)祈祷の最中に暴れたり、泣き叫んだり、逃げたりする人もいます」と話す。

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言葉が聞き取れないくらい独特な抑揚を付けて、祝詞が読み上げられ、祈祷が始まる。静寂のあとに空気を震わせて柏手が響き、再び祝詞が奏上される。突然、シャラシャラと金幣(金属でできた御幣)とその先に付いた鈴が頭上で激しく鳴り響き、祝詞の声が上ずって熱を帯び、大きくなる。

「ここは観光地ではないですから、見るものも食べるものもない。皆さん、信仰と祈祷のためだけにいらっしゃいます」(漆川さん)

もともと年間2万人だった参拝者は近年3万人を超えた。正月などの期間を除けば、参拝者の9割が祈祷を受ける。東京から来た20~30代の迷える若い女性も多いそうだ。

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