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ナチュラル風味とアートピースの共存|クリエイターたちの快適空間に潜入 vol.1 クリエイティブプロデューサー・後藤あゆみさん

独創的な活動を展開している人たちは自宅もオリジナルな魅力たっぷり。個々の感性が作る心地よいインテリアが素敵な暮らしを覗いてみました。


ナチュラル風味とアートピースの共存

後藤あゆみ
クリエイティブプロデューサー

枝ものの植物を余裕で飾れる天井の高い室内。花を扱う仕事も手がける後藤あゆみさんの住まいは、グリーンと軽やかな木目が温かみを添える、モダンなデザイナーズ物件だ。ひときわ目を引く身長ほどあるマクラメ編みは、鉢植えを飾れるプラントハンガーで、店頭のディスプレイ用を頼み込んで譲ってもらった。

「デスクで作業していて振り返った時に目に入るのが心地よい景色であってほしくて、窓に向けて抜けるリビングのインテリアは、自分のためにもっとも力を入れた場所。日々、癒やされています」

とはいえ、いわゆるほっこり部屋とは一味違う。くすんだ赤がインパクトあるジャスパー・モリソンの初期作品のラウンジチェア、天井や床を走るウッドパーツを連ねた〈ブレス〉の延長コード、正田啓介率いる〈STUDIO THE BLUE BOY〉による枯山水をモチーフにしたモスグリーンのラグなど、この部屋のために集められたアートがよいスパイスに。

「作家性のあるものを選びたくて、常に探しています。海外からネット購入することも多くて、今は、キッチンの照明が届くのを待っているところなんです」

光は入るけれど、窓の外はグレーの壁だけという外界と隔絶した半地下のほどよく閉じこもった間取りが、後藤さんの審美眼をより引き立てているようだ。

ロフトはアトリエにしていて、後藤さん自作の花の絵と画材が並ぶ。

カラフルな鹿ヘッドとコラージュアートが飾られた壁は、実はトイレの中。越してくる前の部屋のキュートな雰囲気をここに閉じ込めて。

デスクから振り返った、後藤さん納得の眺め。左につるされたのがマクラメ編みのプラントハンガー。中央にある、ファーを敷いたジャスパー・モリソンの〈Thinking Man’s Chair〉では本を読むことが多い。左奥の壁に寄せた蛇腹の扉付きサイドボードには、職業柄増えてしまう花瓶を収納。部屋全体の印象は緑と白、ナチュラル色のウッドで統一しつつ、主張の強い花をこの周辺にまとめてアクセントに。

寝室のベッドカバーは、以前の部屋でカーテンだったものを活用。ブルーグリーンの布仕切りは、クローゼットの目隠しにオーダー。

デスクワークはロフトの下にあたる落ち着いたスペースで。手前の木製家具は、なんと海外から取り寄せた正座できる椅子。

額装された花束のウッドレリーフは、美術家の成田輝の作品。

郷里である別府の雑貨店「スピカ」で購入した木枠の鏡など、祭壇のように小物を配置。

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後藤あゆみ

渋谷を舞台にしたデザインフェス「Design Scramble」などを主宰。ペイントからリアルな花まで扱うフラワーアーティストの顔も。

GINZA本誌バナー 202203


Photo: Yuka Uesawa   Text: GINZA

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