まず、一口に「カレー」と言ってもその種類はレトルトからルーカレー、 スープカレーまでいろんなものがあります。 好みも「家で作ってくれるジャガイモごろごろのカレーじゃないとダメ」とか、 「小学校の給食で食べたあのカレーがもう一度喰いたい」とか、 みんな違うのは当然です。 結論から言えば、カレーは食べた本人がウマけりゃそれでいいんです!! だけど、食べてもらうなら「ウマイ!!」と言ってもらいたい!! ここでは「何を持ってカレーと定義すべきか?」的な難しい話は抜きにして、 「ただどうすればもっと美味くなるのか?」 「あの店の味はどのようにしたら出せるのか?」だけを考えて、 実際にカレーを作って喰い続けてきて分かった 「美味いカレーの作り方」のいくつかを紹介したいと思います。 皆さんも時間があったら是非、ここに載せた作り方を参考に 自分だけのオリジナルカレーを作って楽しんでみてください。
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レシピ紹介の前に。ここでは、レシピを紹介する前にまず必ず押さえておきたい、 実際に食って「美味い!!」と思ったカレーにほぼ共通していえる 「美味いカレー作りのキーとなる3大要素」 について書きたいと思います。 ①タマネギまず、カレーを作る上で絶対に欠かせないのが、このタマネギです。あのカレーの辛さと同時に感じるほのかな甘味は、タマネギを炒めることで 出てくるものです。 つまり、カレー作りはタマネギをみじん切りにして ひたすら炒めることから始まります。 タマネギのみじん切りも、大量に作るときに手作業だとかなり大変です。 タマネギのせいではなく、マジで泣きたくなります。 ですので、そんな時はフードプロセッサーがあると便利です。 さて、甘味を十分引き出すにはタマネギが茶褐色になる までガッツリ炒めないとならないのですが、これがかなりの重労働です。 強火でしかも焦がさないようにするために、 ずっと鍋につきっきりでへらを動かして炒めないとなりません。 軽く1時間を超えちゃいます。 手は熱いし、汗はかいちゃうしで、かなりゴクイです。 しかし、このタマネギ炒めを日和ってしまうと、 後でどんなに頑張ってもおいしくならないんです。 これは、逆に言えばタマネギ炒めさえしっかりすれば 大失敗はしないということです。 つまり、美味しいカレーを作るためには 時間を惜しんではならないんですねー。 「これをはしょって美味いカレーを作れないのか」と インド人シェフにたずねると、 キレるどころかあきれて何も言ってくれないそうです。 けど、好きな音楽やラジオを聴きながらタマネギを じっくり炒めるのが、僕は地味に好きだったりします。 ②スープ次に大切なのはスープです。美味いカレーのスープには辛いだけではなくコクがあります。 「うーん辛い!だがうまい!!」(集英社ジャンプコミックス「花の慶次」第2巻より) まさにそんなかんじ。皆さんもそんな経験あるでしょ? あのコクを出すために何時間もかけてスープを作るわけです。 僕も美味しいカレー屋の味を思い浮かべてスープを 作ってみるのですが、これがかなり難しく、残念ながら 未だに満足するほどうまくいった試しがありません。 ただ、おそらく鶏がらと牛骨がベースで それにいろんな野菜とスパイスを入れているものと思われます。 僕の場合は、鶏がらと牛すじ(手に入りにくい牛骨の代わりに。 「味は牛骨と同じくらい出るよ」(肉屋のおばさん談)), そこにいろんな野菜とニンニク、ショウガなどを 適当に入れて長時間、火にかけます。 時間がない時は、圧力鍋があると便利でしょう。 すじ肉もやわらかくなります。 けど特にこだわらないのであれば、 ただの水でも十分煮込めばそれで全然O.K.ですし、 小量のスープで足りるのならば固形ブイヨンを入れれば十分でしょう。 ③スパイスそしてなんと言ってもこれです。ベースはタマネギとスープでも、 やはりカレーの風味は最終的にスパイスで決まります。 そのスパイスの微妙な調合の仕方によって、 全く味が変わってくるのです。 市販されているカレー粉(ex S&B、C&B… etc)は そのスパイスを会社独自に調合したものです。 もし、独自の味を出したいのであれば そのカレー粉の原料となるような様々なスパイスを購入し、 それを自分なりにアレンジして調合することになります。 (スパイスについては「スパイス部屋」を参照してください。) その調合の仕方について、特にこれといった決まりはありません。 ただ、これは僕が当初、勘違いしていたことなんですが 「ただ、スパイスをガッツリ入れりゃ美味くなる」って ことは全くないのでご注意ください。 カレー屋にとってそれはもう、店の威信が かかっちゃってるわけで、かなり奥が深い世界です。 僕もまだまだそれについて語るにはあまちゃんなので これくらいにしておきます。 注:以上の理由で、僕もまだレシピの中のスパイスの分量に ついては「これだ!!」といいきることができないのです。 細かいところはその日の気分によって、 かえちゃったりするのでアバウトに書きます。 ですので、大まかな目安としてアバウトに受け止めてください。 あと、結構てきとーにつくってみると実はすんごく美味かったって ことがあるので、スパイスの分量を少しは覚えておきながら いろいろ試してみると良いでしょう。 正直なところ、レシピの本のとおりにスパイスを 量って作って美味しかったという試しが 僕自身今まで一度もないもので…。 |
オーソドックスチキンカレーまずは、基本的なチキンカレーです。 これからさらにいろいろアレンジできると思います。
下準備・とり肉はフォークで穴をあけて、それにヨーグルト(200g~300g)とガラムマサラをよく混ぜ合わせてつけておきます。 ・鍋にスープの材料と水を適量入れ、強火をかけてスープをとります。 (アクを取りながら。量が減ったら水を足しながら。) ⇒圧力鍋があると短時間でできるので便利です。 \ ・パウダースパイスを混ぜておきます。 これはおおまかな分量です。別にこんなにそろえなくても 最低クミン、コリアンダー、ターメリック、カイエンペッパーの 4種類さえあればO.Kです。 ⇒僕は基本的に適当ですが大体、 (クミン:コリアンダー:ターメリック:カイエンペッパー:カルダモン:クローブ) =(2:2:1.5:1:1:1)+α(その他のスパイス) くらいの様な気がします。 ・タマネギをみじん切りにします。ファイト!! ⇒フードプロセッサーがあると便利です。 これは手動のプロセッサー。結構使えるぞ!! 調理・調理鍋にサラダ油をひいて中火にかけます。温まってきたら、バター、スタータースパイスをいれて、よく油になじませます。 スパイスが焦げないように注意してください。 ⇒油の量の多さに驚くかもしれませんが、スパイスの風味を油にうつすのがミソ。 1人につき油15~20ccくらいが目安です。 ・タマネギのみじん切りを入れて、強火でひたすら炒めます。 焦げないように注意しながらかなりの茶褐色になるまで炒めます。 ここが頑張りどころ。 ⇒木べらが便利です。樹脂製へらだと溶けてしまうので注意。 まだこれじゃ物足りません。もうひとふんばり。 ・いい色になってきたらすりおろしたにんにくとショウガを 加えてさらに軽く炒めた後、トマトホールを汁ごと加えてへらで つぶしながらさらに炒めます。 いい感じになじんできたら混ぜておいたパウダースパイスを加えます。 実際ここではまだしょうゆは入れません。(ギャグです。) ・よく混ぜ合わせたら、下準備をしておいたとり肉を ヨーグルトごと鍋に入れて炒めます。 ・肉に火が通ったらスープを鍋に加えて中~弱火で煮込みます。 ⇒スープの量は自分の好みで調節してください。 ・少し煮込んだら、ここでようやく味を整えます。味付けは 基本的に塩のみです。味見しながら徐々に塩を加えていきます。 まあ、適当にいろんなスパイスをちょっとずつ加えてみても良いでしょう。 ⇒「なんかちょっと物足らないな。」というときがあります。 そんな時、思わずスパイスを加えがちになりますが、 結構塩が足らないだけという場合がありますので、 まあいろいろと試してみてください。 ・大体、味が整ったら隠し味をします。残りのヨーグルトを 徐々に加えていったりその他、好みでフルーツやチャツネ、 タマリンドなどを入れてみてもいいでしょう。 ⇒これで味がぐんとまろやかになるはずです。 ・最後、弱火にしてブラックペッパー、ガラムマサラを加えて完成です。 ⇒やはり最後は「パンチ」が大切です。 その他・トッピングとして野菜(ピーマン、にんじん、きのこ、素揚げしたナスetc)やとろけるチーズを添えても良いでしょう。 ⇒僕には、ナスは欠かせません。美味いです。 一言 このカレーはその名の通り、ホントに基本を抑えただけのカレーです。 別に肉は鳥ももじゃなくても結構ですし (実際僕達はほぼ毎日、安い鳥むね肉を食ってましたし…)、 スパイスだってまだ全然不完全だと思われます。 これはあくまで参考にしてもらって、自分だけの最高といえる カレーを作ってもらえると嬉しい限りです。 |
シーフードブラックカレーこのカレーができたのはある日突然でした。 その頃の僕は「どうしたらあの店の味が出るんだろう」 とか考えてやっていたわりには思うようにいかず、 行き詰まった状態にありました。 そんな理由から、 「今回は超適当に自分の好きなようにしてみるか。」 ということで、それまではいろんなレシピを少しは参考にしながら 作っていたのですが、その時は本当に自分の思うがままにタマネギや スパイスの量も全てフィーリングで作ってみたのでした。 ・・・それがうまいのなんのって。 作った自分がびびっちゃいました。 「レシピを紹介する前に」であのように書いた理由は この辺にあります。 だから、もしこの通りに作ってもその通りの味が出るとは 完全には保障できませんが、ある程度は約束できます。 このブラックカレー。オススメです。
下準備・必要なスープの量(適量)になるくらいの水を別の鍋に入れ、そこに冷凍のあさりむき身をいれて弱火にしてスープを取ります。 沸騰させないように注意してください。 ・他のお好みのシーフード(エビやイカ)も冷凍ならば、さらに 別の鍋に水を入れて同じように弱火で解凍します。 ・パウダースパイスを混ぜておきます。 これはおおまかな分量です。別にこんなにそろえなくても 最低クミン、コリアンダー、ターメリック、カイエンペッパーの 4種類さえあればO.Kです。 ⇒ここではオーソドックスチキンカレーとまるっきり同じスパイスですが、 ここから先が僕は分からないのですが、おそらくチキンとシーフードで 使用するのに適切なスパイスが微妙に変わってくると思うんです。 ただ、詳しく分からないのでここでは同じスパイスを使用することにします。 より詳しく知りたい人はスパイスの本を読んで勉強してみてください。 ・タマネギをみじん切りにします。気合い!! 調理・調理鍋にサラダ油をひいて中火にかけます。温まってきたら、バター、スタータースパイスをいれて、よく油になじませます。 スパイスが焦げないように注意してください。 ・タマネギのみじん切りを入れて、強火でひたすら炒めます。 焦げないように注意しながらかなりの茶褐色になるまで炒めます。 ここが頑張りどころ。 ・いい色になってきたらすりおろしたにんにくとショウガを 加えてさらに軽く炒めた後、トマトホールを汁ごと加えてへらで つぶしながらさらに炒めます。 いい感じになじんできたら混ぜておいたパウダースパイスを加えます。 ・よく混ぜ合わせたら、解凍して弱火にかけているあさりと そのダシを全て調理鍋に入れます。また、細かく刻んだセロリを 入れて中~弱火で煮込みます。 ・軽く沸騰してきたら、その他のシーフードを入れます。 もし、スープの量を調節する場合にはその他のシーフードの ダシ汁をいれて調節してください。 ・さらに少し煮込んだら、ここでようやく味を整えます。味付けは 基本的に塩のみです。味見しながら徐々に塩を加えていきます。 まあ、適当にいろんなスパイスをちょっとずつ加えてみても良いでしょう。 ・弱火でさらに煮込んでいる間にナスを輪切りにして素揚げしておきます。 ・大体、味が整ったら隠し味をします。ヨーグルトやレモン汁を 徐々に加えていったり、その他のお好みでフルーツやチャツネ、 タマリンドなどを入れてみてもいいでしょう。 ・最後にイカスミソースと素揚げしたナスを入れてさらに軽く 煮込んで出来上がり。 食べる前にはガラムマサラを少しかけるとよいでしょう。 ⇒イカスミソースはパスタ用のを用いると非常においしくなります。 もし、イカスミソースがなかった場合は、イカスミペーストを最後に入れますが、 その場合は、味を整える時点で固形ブイヨンをいくつか入れておいた方が良いと思います。 あと、このカレーは結構煮込んだほうがおいしくなります。 一言 僕がこのシーフードのカレーを作ろうと思ったのはミルチの 「アサリとトマトのカレー」を食べた時、予想以上にあさりのうまみが でていておいしかったからです。 だから、このカレーのシーフードで、あさりだけは絶対に欠かせません。 他は冷凍のシーフードでも生のエビをいれても なんでもアレンジしていいと思います。 あとはイカスミソースです。 最初は見た目が黒いとおいしく見えそうだ (ミキサーにかけたほうれん草を入れるとなんか緑色に なっておいしそうっていうのと同じ。)くらいの軽い気持ちで 入れたのですが、これを入れたことによりぐんとコクが出ました。 パスタ用の「イカスミソース」はブイヨンからつくられている からだと思います。少々値が張りますが、イカスミペーストよりも パスタ用イカスミソースを使うことをオススメします。 ともかく、これはまさに「たなからぼたもち的カレー」でした。 追記:このカレーは翌日になると、よりスープにシーフード のダシがなじんでおいしくなります。おいしさ長持ちです。 追々記:このカレー食べると本気でお口真っ黒です。注意しましょう。 |
和風カレー汁このカレーは、カレー部活動も後半にさしかかった頃に考えました。 さすがにその頃になると、 あまりにもスパイシーなカレーの毎日に飽き飽きしてきました。 また、ヤル気はあっても体がついていかなくなってきました。 胃が弱ってきていたのでした。 そんな時に胃にやさしいカレーを、ということで 作ったのがこの「和風カレー汁」です。 あのおそば屋さんのカレー南蛮のようなカレーも たまにはいいかな、と思ったわけです。 作り方は簡単なので、ぜひ作ってみてください。
とり肉はなんでも(むね、もも等)OKです。 あと、野菜も別に何をいれてもOKです。 量も自分のお好みで適当にアレンジしてください。 調理・野菜と肉を適当な大きさに切ります。・鍋にサラダ油をひき、強火でナスと、長ねぎ以外の野菜を炒めます。 ・火がとおったら、とり肉とこんにゃくを入れてさらに炒めます。 ・その時の鍋の具の量に見合った分のダシ汁を作っておきます。 ⇒大体、具がひたひたになるよりも少し多めぐらい。 ・大体、火が通ったら鍋に出し汁を入れて中火で煮込みます。 この時に、カレールーの半分を入れます。 ⇒アクを取りながら。 ・煮立ってきたら、ナスを入れて残りのカレールーを入れて弱火で さらに煮込みます。 ⇒この時に汁がサラサラになるように水の量を調節してください。 ・最後にしょうゆで味を整え、小口切りにした長ねぎを入れて出来上がり。 風味付けに、かるーくカレー粉を振りかけてください。 ⇒カレー粉をふりかけ過ぎると、結局スパイシーになっちゃうので注意! 一言 まあ、簡単に言ってしまえば、筑前煮のカレー風味といった感じでしょうか。 あんまりトロトロだとカレーと同じになってしまうので、あくまで サラサラといった感じに仕上げてください。 根菜類も豊富に取れるので普段、野菜不足の人にはぴったりだと思います。 |