女性を取り囲み「下着を剥がす」「服の中に手を突っ込む」…過激化が止まらない痴漢の振る舞いに衝撃

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通勤ラッシュ時はすさまじい混雑になる埼京線(PHOTO:フォトライブラリー)
通勤ラッシュ時はすさまじい混雑になる埼京線(PHOTO:フォトライブラリー)

毎日のように痴漢が行われる現状がなぜ放置されているのか

定期的に社会問題化するものの、本格的な対策が取られることがなく、多くの女性が被害を受け続けている痴漢。特に、日本でも屈指の混雑率だといわれているJR埼京線では数十年にわたって痴漢被害が相次いでいる。

駅構内と電車内のアナウンスや女性専用車両の設置、電車内防犯カメラなどの対策が取られてはいるが、効果はほとんどないと思われる。

実際、本誌記者が平日18時16分発の埼京線通勤快速(川越行)の1号車に乗ると、男性が女性のお尻に手の甲を当てている様子や、女装している男性が胸元を見せたり、周囲の男性の下半身に手を伸ばしたりする様子が見られた。

なぜ痴漢行為が横行している現状が放置され続けているのか。どうやら埼京線独特の事情によって、野放しの状況が生み出されているようだ。

「埼京線は朝と夕方に発車する通勤快速が非常に混雑するのですが、なかでも先頭車両は新宿や池袋などのターミナル駅でホームへの階段が近くなっているので特に乗車率が高くなっています。そのため、痴漢する側も狙いやすい状況にあるというのが実情です。

また、被害を受ける女性側も、混雑しているので不可抗力だと思ってなかなか声を上げづらい状況になっています。周囲が痴漢をした男性を捕まえても、被害女性は『本当に痴漢されたのかわからないので困ります』という反応を取ることもありますね」(全国紙社会部記者)

実際に乗車してみたところ、人と人の合間がほとんど無く、周囲と体が自然に密着してしまう。痴漢や露出行為を行う者からすると、狙いやすく、バレにくい状況なのだろう。

数十年にわたって通勤に埼京線を利用しており、痴漢を見かけた際には注意するというH氏は現在の事情をこう語る。

「埼京線では魔が差して痴漢をする人よりも、最初から狙って痴漢をする人が多いんじゃないかと思います。彼らは駅のホームで露出度の高い服の女性の後をつけたり、気の弱そうな女性の近くに乗車するために列に割り込んだりするんですよ。

なかには、ネット掲示板などで仲間を集って数人で女性を取り囲み、下着を下ろしたり服の中に手を突っ込んだりするとんでもない集団もいます。痴漢をするのはほとんどが30代~40代くらいの男性で、取り押さえられて駅員に突き出されることがあっても、いつのまにか戻ってきてまた痴漢を続けていますね」

法務省が’15年に公開した犯罪白書によると、痴漢の再犯率は44.7%と他の性犯罪と比べても高くなっているが、痴漢しやすく、バレにくい状況がこの数字を生んでいるのだろう。

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