米山恵太(よねやま けいた)さん
・マーケター
・2020年入社
・クラウドERP本部 マーケティング部 部長
新卒で、WEB広告の代理店に営業職として入社しました。
配属されたのは、いわゆるリスティング広告とかSNS広告を担当する部署ではなく、大手企業に出向してその会社のメディアを売る専門部隊です。
最初はそこで1日50件テレアポをして、商談で提案を行い、買っていただいた記事コンテンツの内容を考えて公開して、その結果を振り返って……といった仕事をひたすら回していました。
直属の上司は自分の会社の人でしたが、その上の人は出向先の方だったので、その会社のカルチャーや風土にがっつり染まっていましたね。
2年ほどそこで働いたタイミングで、僕が担当していたメディアが他の会社に事業譲渡されることになったものの、出向という立場は変わらず、引き続き同じメディアの営業の仕事を続けていました。
ただ、3、4年目になると、新規のお客様の開拓ではなく、既存のお客様の広告の成果をあげていくことにシフトしていき、そこでマーケティング志向の仕事をすることに。
そのあと、出向先から本社の広告代理事業へ異動になり、アカウントプランナーとして、広告出稿のサポートや分析の仕事を2年弱ほどしていました。
トータルで7年ほど、その会社で広告やマーケティングの仕事に携わりました。
マネーフォワードにジョインしたのは、2020年の3月です。
きっかけは、お客様の広告に携わる受託としての仕事から、自社プロダクトのマーケティングをやっていきたい、と思ったことでした。
BtoBのマーケティングだと、広告からのリード獲得や問い合わせの件数、といった数字が目標になることが多いんです。でも、受託の仕事の場合、数字以上の目標、例えば、その会社の事業に貢献したり、ダイレクトに売上の成長に繋げたり、といったことが難しい。
これは今でも意識していることですが、マーケティングは事業をドライブさせたり、売上を上げていくことを目標として目指すことができる仕事なんです。
だから、自分のマーケティングの力で、それを体現したいと思いました。
転職を考え始めたときに、二つの軸を持って企業を探していたんです。
ひとつは、マーケティングに積極的に投資をしている企業であること。そしてもうひとつは、事業が伸びている業界であること。
なので、その軸で企業研究をしてリストを作って自分なりにいろいろ調べ、そこから一社ずつエントリーしました。
最終的にマネーフォワードへの入社を決めた理由は、面接で会った方の印象の良さでした。
いろんな会社の方と会いましたが、マネーフォワードの面接では、一方的な質問をされるだけでなく、ちゃんと僕の話も聞いてくれて、コミュニケーションができたんですよね。
マネーフォワードは、働いている人たちが生き生きしていて、みんなで戦略を考え、楽しみながら仕事を進めているように感じられました。
それに、最終面接がCEOの辻さんだったんですが、辻さんの目がすごくキラキラしていて。仕事柄さまざまな会社の代表の方と接する機会がたくさんありましたが、あんなにキラキラした目をしている人はいなかったんです。それもすごく印象的でした。
入社後は中小企業向けに『マネーフォワード クラウド』をプロモーションするチームで半年ほど働き、そのあと、マーケティング本部の副部長として、新規獲得や全体のミッションを受け持つようになりました。
2021年の11月に、『マネーフォワード クラウドERP』のマーケティング部門が立ち上がることになり、部長を任せてもらえることに。
『マネーフォワード クラウドERP』のマーケティング部門では、WEBマーケティング的な仕事はもちろん、展示会への出展や、セミナーイベントの企画、導入企業の事例記事のコンテンツ作成まで、幅広いマーケティング施策をチームで推進しています。
マネーフォワードは、意思決定や施策実施のスピードがすごく速いんです。
企画の実現可能性も比較的高く、新しいことにチャレンジしやすいのも特色ですね。
例えば、他の本部と連携し、プロダクトを横断して『マネーフォワード クラウド』のプロダクトを用いたバックオフィス業務の事例を全て紹介するイベントを、一週間にわたって開催したこともあるんですが、そういう新しいことを日々考え、実行できる環境です。
そして、そういった施策の成果を、売上を意識しながら見ていくことができます。
僕は部長として、SaaSのマーケティングにおいて指標となるCAC payback period(顧客獲得単価の回収期間)といったKPIも部門のミッションとして見ているので、今は自分で手を動かすというよりも、マネジメントの仕事が8割くらいですね。
仕事をする上で、自分がちゃんと介在価値を発揮できているかどうか、を常に考えるようにしています。
例えば、マネージャー職だからといって、メンバーが頑張って出した成果をまとめて発信するだけ、とか、プロダクトの責任者の意見や考えを現場に伝えるだけ、といった伝書鳩にならないように、と思っているんです。
自分の介在価値について考えるのは、前職での経験が大きいんですよね。
代理店で何かを売る場合、同じプロダクトを他の代理店でも扱っていて、バッティングすることがあります。だから、どうすれば他社ではなく自分から買っていただけるのか、ということを常に考えていました。
ただ、介在価値の発揮の仕方は、プレイヤーとマネージャーで異なります。
自分がプレイヤーの場合は、なにかを訴求販売するときに、自分の考えを付加することが価値になりますが、マネージャーの場合は、メンバーが頑張って働いて成果を出せる環境を作ったり、道筋を見つける手助けをしたりすることが価値になると思うんです。
だから、メンバーが困っていたら、推進をサポートしたり、みんなの話を聞いて、違う角度から示唆や問いかけをすることでメンバー自身が考えるきっかけを作ったり、ということを部長として意識していますね。
マーケティング、というと、ちょっとウェイウェイした感じのキャラクターをイメージされる方もいらっしゃるかもしれませんが、マネーフォワードのマーケティング部は、大人で真面目な人が多いんです。
みんなすごく謙虚なので、大きな成果をあげても、それをわざわざ声を大にして言わないというか。
みんな個々に専門領域の高い知識を持っているので、それぞれの考える「当たり前」の基準が高いんですよね。
なので、たまに「最近これをやりました」という成果を発表し合う『ドヤ会』というのをやって、お互いの成果を褒め合う時間をもうけています。
僕のチームのみんなは本当に頑張っている人ばかりです。
いつも割と、チャレンジングな目標を立てるんですが、みんなそれを達成するための方法をちゃんと考えて、クリアしていく。マネーフォワードのBtoB事業の成長率を、高く保つことに貢献できていると思います。
目標を達成し続けるために、チームとして、ふたつのことを掲げているんです。
ひとつは、成果に目を背けないこと。数字を誤魔化したりせずに、正面から目標を追いかけていく姿勢は、自分を含め皆が持っている必要があります。
もうひとつはチャレンジをし続けること。失敗も含めて、行動したことって必ず成長につながっていくと思っているので。
だから、チームとしてもメンバーとしても成長できる環境を作りだしていくのが僕の仕事だと思います。
でも、実はちょっと悩みがあるんです。
僕、冷たい人だって思われてしまうことがけっこうあって……。
見た目のせいなんですかね? 常に肩に力が入ってしまって、冗談を言う、みたいなことができないのは自覚しているので、粋なジョークでアイスブレイクできるようなマネージャーになりたい、と思っています(笑)
というのは半分冗談ですが、表情筋が硬いだけで、本当は雑談したりみんなとわいわいしたいタイプなので冷たい人だとは思わないでください、ということだけそっとアピールしておきます。
マネーフォワードに入社して3年弱ですが、10→100フェーズのプロダクトのマーケティングや1→10フェーズのマーケティング部門の立ち上げを経験できたので、今後はそういった自分の経験を他の部門にも展開したいと考えています。
会社全体のマーケティング力を、底上げしていきたいんです。
まだ経験していない、0→1の新しいプロダクトや事業にも関わってみたいですし、そこでまた新しいマーケティング組織を牽引していけたらと思います。
マネーフォワードは、他の会社と比べてマーケティングに携わっているメンバーの数がすごく多いのが特色です。
これはマネーフォワードの強みなんです。マーケティングをやりたい人にとって、さまざまな経験や知識を持ったたくさんの仲間と働くことができる環境は理想的だと思うので。
ただ、まだ社内のマーケティングに携わる人どうしの、所属組織や部門、業務を越えたつながりが足りていないと思っています。
だから、お互いの知識や経験を共有し合って横のつながりを生み出すために『マネフォ・マーケターサミット』みたいなことがしたいな、と漠然と考えています。
昔先輩に言われた言葉ですが、ロジックとパッションを大切にして、熱狂できる何かを作り出すのがマーケティングの仕事だ、というのがあって、会社としてそういうマーケティング組織を作ることができたらもっと強くなれますよね。
将来はハワイに移住したい、というのが口癖です(笑)
5年に一回くらいはハワイに旅行できたら、と思うんですが、コロナ禍や物価の高騰もあって、なかなか実現できずにいるんですが……。
キャンプが好きなので、月に一回は、家族でキャンプに出かけています。キャンプ先ではとにかくスマホには触れずにデジタルデトックスをします。スマホを触ってるとつい、いろいろ見てしまって休まらないので。
それから、平日の夜に時々、サウナ開拓をしています。サウナに入っている時間も、デジタルデトックスタイムですね。
最近娘とゴルフの打ちっぱなしに行ったりすることもあるんですが、そういう家族との時間も大切にしています。
取材・文・写真/新田大航(マネーフォワード採用広報)