相次ぐ闇バイト絡む強盗 国家公安委員長「警察官の増員を進めたい」
8月以降に首都圏を中心に住宅などを狙った強盗事件が相次いでいることを受け、坂井学・国家公安委員長は31日、報道陣の取材に「取り締まりに必要な警察官の増員や装備資機材の高度化を進めていきたい」と述べた。
一連の強盗事件の多くは、SNSで実行者を募る闇バイトが関連しているが、指示役の検挙には至っていない。坂井氏は闇バイト情報の削除や防犯カメラの設置の支援などをこれまで進めてきたとして、「早期に検挙し、事案の全容解明を図る」と述べた。
今後は防犯ボランティアによる青色回転灯付き車両(青パト)を使ったパトロールなどを、より活性化させたいという。また、闇バイトに応募して犯罪に加担しそうになっている人に対しては、「勇気をもって抜け出してすぐに警察に相談をして」と訴えた。
これらの事件には、SNSで緩くつながり事件ごとに組織の構成が変わる「匿名・流動型犯罪グループ(匿流)」の関与が疑われている。坂井氏は匿流が「新たな治安対策上の脅威となっている」と述べ、犯罪で得た資金の一部が暴力団に流れていると指摘した。
匿流は強盗事件だけでなく、被害が急増しているSNS型投資詐欺などにも関わっているとされる。坂井氏は匿流による犯罪が国民に大きな不安を与えているとして、「犯罪組織の弱体化、壊滅に向けた取り締まりを強力に推進する」と述べた。(板倉大地、編集委員・吉田伸八)
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