国民民主党の榛葉賀津也幹事長は1日の定例会見で、「#国民民主党にだまされた」というハッシュタグについてフリーランス記者に指摘され「だまされた?だましていないよ、まだ。勝手にだますなんて…」と強い調子で反論した。

同党をめぐっては、衆院選のさなかに「国民民主党に騙されるな」という言葉がトレンドワードになり、同党の玉木雄一郎代表がX(旧ツイッター)で「なんで急に、こんなハッシュタグが出現しているのでしょうか。政策へのご意見やご批判なら何なりと伺います」と、投稿を通じて反論した経緯がある。

この日の会見で「#国民民主党にだまされた」という言葉が広がっていると指摘された榛葉氏は「だまされるな、じゃなくてだまされた? だましていないよ、まだ」などと反論。「首相指名の決選投票で『玉木雄一郎』と書くということは、石破政権を延命させることと等しい」「なんで首相指名で『野田』と書いて、政権交代を果たさないのか」と問いかけられたが、「全然違います」を4回口にして反論した。

その上で「参議院は与党が140議席、持っている。仮に、ずる賢い与党だったら、野田さんに総理をやらせて、1本も(参院では法案が)通んないよ。『やっぱり野田政権だめじゃないか』と。また自民党に戻って、安定政権だ」と、仮に立憲民主党の野田佳彦代表が首相指名選挙で首相に選ばれても、与党が多数を示す参院選では事情が異なるとの認識を示し「参議院があるんだよ。出口の参議院では野党全部合わせたって108人ですよ。1本も(法案は)通んないよ。以上」と主張。参院での野党勢力の現実を指摘し、記者の質問を突っぱねた。

しかし、フリー記者が「なんで選挙中に『石破政権を延命させる』と言わないのか。石破首相の不信任案に賛成して『自公過半数割れを目指す』と言って連立入りしないとすれば、普通の有権者は、政権交代を目指すと思うじゃないですか」「国民をだましたことになるんじゃないですか」と質問を続けると、榛葉氏は「我々はずっと『各党と等距離で政策実現』と言ってきた。政治を混乱させて、それが目的じゃない。政策実現です。早く(国民の)手取りを上げる」「選挙では、国民民主党(の議席数を)伸ばすよう訴えたまでだ。『野田さんを総理にします』とは1回も言ってません」と反論を続けた。

ここで、質問をしていた記者と別の記者の間でバトルが発生した。「次に回せよ」「やらせ記者がいますね」というやりとりが生じると、榛葉氏は「やらせ記者」と発言したフリー記者に対し「ちょっと失礼じゃないですか。みんなそれぞれの立場で取材している。同業者に対して、そういうのはだめだ」と一喝。フリー記者が「(別の記者が)国民民主党の支援者みたいな対応をしている」と釈明し、再び記者同士で言い合いが始まると、榛葉氏は「えらい展開になってきたね…こりゃ」と、あきれる場面もあった、

その後、別の記者が指名されたことで、会見はようやく正常化した。