セガサミーホールディングス（HD）が玩具のデザイン案作成やアンケートの分析業務に生成AI（人工知能）の活用を始める。構築した生成AI環境をグループ会社のセガフェイブに展開し、実証実験を実施。その結果、デザイン案の件数が従来の約100倍になり、アンケートの分析業務を約80％効率化できたという。
利用環境の構成図
（出所：セガサミーホールディングス）
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実証実験は、セガフェイブの製品「動く絵本プロジェクター Dream Switch」を題材にした。デザイン案の画像は社内に閉じた環境で、画像生成AI用の専用のマシンを使う。自社製品画像を学習した画像生成AIを活用し、既存製品のデザインを踏襲した改善案を短時間で多く作成する。デザイナーはAIが作成したデザイン案を基に、さらに洗練したデザインにできるという。
生成AIを活用したアンケート分析においては、米Microsoft（マイクロソフト）の「Azure OpenAI Service」を介して、米OpenAI（オープンAI）の生成AIモデル「GPT-4 Turbo」を使う。
実証実験では数万件のアンケートの回答結果から自由記入欄を含めて分析した。顧客の意見や感情を生成AIで抽出・分類し、製品改善案を示せたという。これにより、担当者の主観やバイアスを排除して信頼性の高いデータを得られるようになり、効率化も実現できたとする。
