佐賀空港への陸自オスプレイ配備計画撤回などを求める要請書を九州防衛局担当者に提出する市民団体のメンバーら=佐賀市川副町の九州防衛局現地事務所

 陸上自衛隊与那国駐屯地(沖縄県)で起きた陸自輸送機オスプレイ損傷事故を受け、佐賀空港への配備計画に反対する住民の会など6団体は30日、九州防衛局佐賀現地事務所(佐賀市川副町)を訪れ、配備計画の撤回や住民説明会の開催など3項目を要請した。

 計画に反対する地域住民の会の古賀初次さんら約20人が要請書を提出。すべてのオスプレイの飛行中止、機体の撤去▽佐賀空港への配備計画撤回、建設工事の中止▽一連の事故の住民説明会開催―を求めている。

 古賀さんは「オスプレイの事故が続いており、安全神話は崩れ去っている。原因を突き止め、安全であると説明してほしい」と求めた。事故公表が発生から9時間後の27日午後8時過ぎだったことについて「(衆院選)投票終了を待って発表したのではないか」との批判の声も上がった。

 対応した小川清美企画部次長は「要請書についてはしっかり受け止めさせていただく」などと応じた。

 防衛省によると、オスプレイは自衛隊と米軍の共同統合演習で27日午前に離陸しようとした際、機体が左右に大きく揺れ、左翼の下部が地面と接触した。陸自は全17機の飛行を見合わせている。(山口貴由)