木材加工のファーストウッド、福井県大野市に新工場
住宅用木材加工のファーストウッド(福井市、山田明社長)は福井県大野市の旧紡績工場跡地を同市から取得し、新工場を建設する。福井県が8日発表した。敷地面積は14.7ヘクタールで、紡績工場時代の建物をほぼそのまま使用し、2011年4月に操業を開始する予定。投資額は機械設備を中心に約34億円を計画している。本社工場だけでは需要増に対応できなくなっており、新工場建設を検討していたという。
同社は05年に閉鎖したツヅキボウ福井の大野工場の土地・建物を大野市から約1億円で取得する。9月に工場棟の改装工事などに着手する予定。約100人を新規雇用し、木造住宅用の構造用集成材を生産する。
同工場跡地は06年に富山県小矢部市の動物薬品メーカーが取得したが、操業前に経営破綻した。土地・建物は今年3月に競売にかけられ、企業誘致をめざす大野市が5月に約8300万円で落札した。県と同市は連携して誘致活動を行い、ファーストウッドから工場増設の相談を受ける中で、今回の新規立地が具体化したという。
ファーストウッドは戸建て住宅分譲大手、一建設(東京・練馬)の関連会社。06年に福井市で操業を開始し、戸建て住宅用のプレカット材や集成材を生産している。従業員は約200人で、09年度の売上高は約109億円。