川口飲酒運転で逆走の疑い 中国籍の男を家裁送致

 9月、川口市の交差点で一方通行を逆走し、別の乗用車と衝突したとして酒気帯び運転などの疑いで逮捕された中国籍の18歳の男について、さいたま地検は18日、さいたま家庭裁判所に身柄を送りました。

 男は9月29日、川口市仲町の交差点で、酒を飲んだ状態で車を運転して一方通行を逆走し、別の車に衝突したとして、危険運転致死と酒気帯び運転の疑いで逮捕・送検されていました。

 衝突された車に乗っていた川口市南町の会社役員、縫谷茂さん(51)は死亡しています。

 さいたま地検は18日、酒気帯び運転と、危険運転致死よりも刑の軽い過失運転致死の容疑で、さいたま家裁に男の身柄を送りました。

 容疑を過失運転致死に切り替えた理由について、さいたま地検は「捜査を尽くしたが、危険運転致死罪の構成要件に該当しないと判断した」とコメントしています。

さいたま市議会 決算認定せず 市有地の不正売却で

 さいたま市議会の9月定例会は18日最終日を迎え、一般会計補正予算案など30の議案が可決・同意・認定され、閉会しました。

 一方、市の所有する土地の不正売却に関わる問題で、市側の説明に不明瞭な点が残るとして、昨年度の一般会計の決算は認定されませんでした。

 市によりますと、当時、与野まちづくり事務所に所属していた元職員の男性はことし1月、内部決裁などの正規の手続きを行わず、不正に契約書を作成して、民間企業に土地を売却していました。

 市は、元職員の男性について、有印公文書偽造と行使の疑いで、浦和西警察署に刑事告発しています。

 また、これまでに17項目にわたる再発防止策を報告書にまとめ、本会議で示していました。

 再発防止策では、市長の公印の管理がルーズだったことが問題が起きた一因となったことから、使用時のルールを徹底することなどを挙げていました。

 しかし、18日の本会議では、議員側から「報告書と執行部の答弁に整合性が取れない」などの意見が出て、昨年度の一般会計の決算は認定されませんでした。

 一般会計の決算が不認定となったのは、去年に引き続き、2年連続です。

 閉会にあたって、清水市長は「結果を重く受け止め、市民の信頼回復に向けて、職員一丸となって取り組んでみたい」と述べました。

トクリュウ内のトラブルか 強盗予備の疑いで送検

 ことし8月、さいたま市西区の住宅で強盗をしようとしたとして逮捕された男2人が、18日さいたま地検に身柄を送られました。

 被害者を含めた3人は闇バイトに応募していて、警察はSNSなどでつながる「匿名・流動型犯罪グループ」=トクリュウ内のトラブルとみて捜査しています。

 強盗予備の疑いで送検されたのは、住居不詳の会社員、熱田和樹容疑者(33)と、東京都大田区の建築作業員の18歳の男です。

 警察によりますと、2人はことし8月、数人と共謀して鈍器のようなものを持ち、さいたま市西区指扇の34歳の男性の住宅に向かい、強盗をしようとした疑いが持たれています。

 この数日前、被害者の男性は闇バイトに応募し、報酬を受け取りにさいたま市内の公園を訪れたところ、別の2人組に襲われる事件があり、警察は10月、2人組を強盗致傷などの疑いで逮捕しました。

 被害者の男性は、熱田容疑者と18歳の男といずれも面識がなく、闇バイトに応募していました。

 警察は「匿名・流動型犯罪グループ」内でトラブルがあったとみて、首都圏で相次いでいる強盗事件との関連も含め捜査しています。

来年度県予算編成方針 財源不足1400億円超

 大野知事は18日来年度=2025年度の予算編成方針を発表しました。財源不足は現時点で1400億円を超える見通しです。

 大野知事「歴史をにらみ未来に向けた責任を果たす予算と考えています。」

 大野知事は、来年度の予算編成方針について、超少子高齢社会や激甚化・頻発化する自然災害を歴史的課題と捉え、中長期的な視点に立った施策を展開するとしています。

 さらに5か年計画のテーマに掲げている「日本一暮らしやすい埼玉」の実現に向け、持続的な発展を可能とする施策の推進やデジタル技術を活用した行財政改革を掲げています。

 県財政課によりますと、来年度の歳入は今年度の当初予算と比べて2.7パーセント増の1兆6619億円となる見通しです。

 一方、歳出は高齢化に伴う医療や介護などの社会保障関連経費が増え、3.1パーセント増の1兆8053億円を見込んでいます。

 歳入から歳出を差し引いた財源不足は、現時点で1433億円にのぼります。

 財源不足が1400億円を超えるのは2年連続です。

 大野知事は「極めて厳しい財政状況だが、今後の社会情勢を注視し予算編成に取り組みたい」としています。

県人事委勧告 県職員給与 3年連続引き上げ

 県人事委員会は、17日、県職員の月給とボーナスを引き上げるよう大野知事に勧告しました。

 引き上げの勧告は3年連続です。

 県人事委員会によりますと、県内にある従業員50人以上の474の民間事業所を対象に調査した結果、県職員の月給は民間を1万589円、率にして2.79%、下回っていました。

 また年間で支給されたボーナスも0.09か月分下回っていたということです。

 県人事委員会は民間企業との賃金格差を解消するため、月給は若い世代に重点を置いて平均で2.79%引き上げ、ボーナスは0.1か月分引き上げて4.6か月分とするよう勧告しました。

 給与、ボーナス共に引き上げの勧告は3年連続です。勧告通り改定されれば、県職員の平均年収は22万円ほど増えておよそ643万円となります。

パリパラ 車いすラグビー岸さんに熊谷市特別表彰

 ことしのパリパラリンピックで、悲願の金メダルを獲得した車いすラグビー日本代表。

 チームのヘッドコーチを務めた岸光太郎さんが18日、地元の熊谷市から特別表彰を受けました。

 表彰式では、岸さんに小林哲也市長から、記念の盾と花束が手渡されました。

 岸さんは、熊谷市の在住で、今も現役の車椅子ラグビーの選手です。

 ことしのパリパラリンピックでは、日本代表のヘッドコーチを務め、初の金メダル獲得に貢献しました。

 これまでにも、選手として市から3度、特別表彰を受けていて、今回が4度目の受賞です。

 小林市長は「これからも市民と一緒になって車椅子ラグビー代表の活躍に熱い声援を送ります」などと今後の活躍に期待を寄せていました。