衆院選 当選証書付与式

 27日投開票が行われた衆議院選挙の県内の小選挙区で当選した16人に、29日、当選証書が手渡されました。

 はじめに各開票所から送られた開票結果報告書を確認し、当選者を正式に決定する「選挙会」が開かれました。

 このあと当選証書付与式が行われ、県選挙管理委員会の長峰宏芳委員長が小選挙区で当選した1区から16区の当選者や代理人に当選証書を手渡しました。

 政府・与党は総理大臣の指名選挙を行う特別国会を、11月11日に召集する方向で調整しています。

衆院選 大野知事「与野党とも課題が残った選挙」

 衆議院選挙の結果を受けて大野知事は29日の定例記者会見で与野党ともに「課題が残った選挙」との見解を示しました。

 大野知事「県内の選挙区でも、政治改革に道筋を示せなかった政権与党側にとっては、厳しい選挙となった。一方で野党側としても山積する課題に対して、未来へのビジョンを説得力ある形で示すことが叶わなかった。どちら側にも課題が残った選挙」

 県内の小選挙区の投票率は、前回=2021年を2.83ポイント下回る51.14パーセントで過去最低となり、大野知事は危機感を示しました。

 大野知事「県民、国民が政治に関心を失ったり、政治不信で投票率が下がったとすれば、民主主義にとっての危機。選管を含めて状況、理由について人口動態的なことも含めてまずは分析をして頂きたい」

偽の投資広告で被害 メタ社に対し一斉提訴

 著名人になりすましたSNS上の偽の広告による投資詐欺被害について、内容が真実かどうかの調査を怠ったとして、あわせて30の個人や法人がフェイスブックなどを運営するアメリカ大手のメタ社と、日本法人に対し、総額で4億3500万円の損害賠償を求める訴えを、さいたま地裁などあわせて5つの裁判所に一斉に起こしました。

 さいたま地裁に訴えを起こしたのは30代から50代の男女6人で、弁護団が29日、会見を開きました。

 訴えによりますと、6人はフェイスブックやインスタグラムで、衣料品販売大手ZOZOの創業者・前沢友作さんや、実業家の堀江貴文さんらをかたり投資を呼びかける偽広告を閲覧し、その後、LINEに誘導され指定口座に送金しました。

 原告側は「偽の広告の配信を防止する実効性のある対策をとらないまま放置していた」などと主張し、5700万円あまりの損害賠償を求めています。

 29日の会見で、弁護団は「虚偽広告の配信を防止するための有効な対策をとらずに垂れ流しているメタ社は、詐欺行為を助長し促進する幇助にあたる」などと指摘しました。

 団長を務める井上光昭弁護士は「なりすましの広告は、依然として掲載されていて、被害について看過できない」と話しています。

 被害者が損害賠償を求めて5つの裁判所に提訴したことを受け、メタ社側は「個別の訴訟に関してコメントを出す予定はないが、詐欺広告に対する取り組みを強化し、あらゆる角度から踏み込んだ対策と措置を講じている」とコメントしています。

9月有効求人倍率1.01倍 3か月連続で同水準

 9月の県内の有効求人倍率は、1.01倍で、3か月連続で同じ水準で推移しています。

 埼玉労働局によりますと、9月の有効求職者数は9万889人で前の月にくらべ0.5パーセント増えました。

 有効求職者数が増加するのは、3か月ぶりです。一方、有効求人数は9万1589人で、横ばいとなりました。

 これによる仕事を求める人、1人あたりの求人数を示す有効求人倍率は1.01倍で、3か月連続で同じ水準で推移しています。

 埼玉労働局は「一部、求人の動きに足踏みがみられ、物価上昇などが雇用に与える影響に注意する必要がある」と指摘しています。

2024年度上半期倒産 10年ぶりの200件超え

 今年度上半期の県内企業の倒産件数は、206件で、10年ぶりに200件を超えたことが、帝国データバンク大宮支店の調査でわかりました。

 調査によりますと、今年度上半期に負債額1千万円以上を抱えて倒産した県内企業は206件で、前の年度の同じ時期に比べ45件増加しました。

 倒産件数は、2014年度上半期の201件以来、10年ぶりに200件を超えました。

 負債総額は、375億9400万円で前の年度の同じ時期と比べ、倍以上に増加しています。

 帝国データバンク大宮支店は、「政府などの支援は、平時に戻ったことに加え、コロナ融資の返済が続く中、限界に達する小規模企業は、一定数表面化している」と指摘しています。

 その上で「企業を取り巻く環境は依然厳しい状況に変わりはなく、しばらくは現状程度か、緩やかな増加傾向が続く」としています。

高橋まゆみ人形展

 さいたま市岩槻区の岩槻人形博物館で、人形作家・高橋まゆみさんの作品を紹介する企画展が開かれています。

 人形作家の高橋まゆみさんは家族や、ふるさとをテーマにした作品を数多く手掛けています。

 企画展では、高橋さんが忘れたくないと感じた光景を、23作品、あわせて57体の人形で表現しています。

 「夕暮れの二人」は、2体の人形が丸太に座り、夕日を見つめています。

 今回はさいたま市での開催に合わせて、「見沼田んぼ」など市内の風景写真を背景に映し出し、訪れた人が自身のふるさとと重ね合わせながら作品を見てもらえるよう工夫されています。

 高橋さんの代表作の一つ「祈り」は、家の中でお祈りをする女性の何気ない仕草や表情を切り取った作品です。

 企画展は12月8日までさいたま市岩槻区の岩槻人形博物館で開かれています。