憲法無視です
日本ファクトチェックセンター「『石破総辞職へ』は誤り」
検証:宮本聖二、編集:古田大輔、藤森かもめ、野上英文の文責で書かれた日本ファクトチェックセンター(JFC)の記事で、「『石破総辞職へ』は誤り」とする内容がありました。
これは以下の投稿を対象に為された検証でした。
しかし、この判定は間違っています。
JFCは憲法70条の衆議院総選挙後の内閣総辞職を無視
日本国憲法
〔総選挙、特別会及び緊急集会〕
第五十四条 衆議院が解散されたときは、解散の日から四十日以内に、衆議院議員の総選挙を行ひ、その選挙の日から三十日以内に、国会を召集しなければならない。
~省略~
〔内閣総理大臣の欠缺又は総選挙施行による総辞職〕
第七十条 内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があつたときは、内閣は、総辞職をしなければならない。
〔総辞職後の職務続行〕
第七十一条 前二条の場合には、内閣は、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行ふ。
日本国憲法54条では、衆議院が解散されて総選挙を行われてから30日以内に国会を召集しなければならないとされ、70条では総選挙後に初めて国会召集があったときは、内閣は総辞職をしなければならないと定められています。
したがって、衆議院総選挙が行われた後は、タイミングがいつになるかはともかく、内閣が総辞職することは既定路線であるということを憲法が定めています。
元のツイッター速報の記事を見ても、「総辞職」はタイトルと5chのスレッドから引用したようなコメント欄に一言「内閣総辞職ビーム」とあるのみです。
タイトルとコメントの間にはyahoo記事*1の内容が転載されており、「選挙で負けた首相は退陣する」という内容はありますが、「選挙で負けたことにより総辞職する」という内容ではないし、ツイッター速報の引用によってそのような意味が付加されたと言えるものではありません。
そして、JFCは以下書いていますが…
石破首相「職責を果たしていきたい」
石破首相は28日午後、記者会見で「国民の御批判にきちんと厳粛に適切におこたえをしながら、現下の厳しい課題に取り組んでいく。国民生活と日本を守ることで職責を果たしていきたい」と述べ、政権継続に意欲を示した。
判定
衆院選で与党が過半数を割ったことは事実だが、石破首相は28日午後の会見で辞任の意志は示さず、続投意向である。「石破 総辞職へ」は、まとめサイトの見出しで根拠は示されておらず、誤り。
総選挙後、次の内閣ができるまで職務執行内閣*2として職務を行うのは憲法71条の義務となっており、国会召集まで「職責を果た」すことは当然のことです。
また、この発言が、石破氏が国会で再度の首班指名を得ることを意図したものだとしても、それはいったん内閣総辞職をした後の話なので、「石破氏の総理大臣継続意欲」は関係が無い。ましてや「選挙の勝ち負け」などは政党が勝手に決めることであり、憲法上の既定路線である手続たる総辞職の帰趨には、何ら影響を与えません。
JFCは、こうした憲法で規定されている手続を無視して、検証対象の文脈の検討もせずに、いいかげんなファクトチェック記事を書いているということになります。
GoogleやYahooなどのプラットフォームから巨額の運営資金を得ている所がこのような事を行っているというのは信じられませんが、グーグル合同会社やヤフー株式会社は、これを許していいのでしょうか?
※追記:続きを以下で書いています。
以上:はてなブックマークをお願いします
*1:もし与党過半数割れなら連立再編か石破退陣か。天下分け目の決戦は間もなく始まる(FNNプライムオンライン) - Yahoo!ニュース
*2:〔総辞職後の職務続行〕
第七十一条 前二条の場合には、内閣は、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行ふ。