若年層支持、比例は大幅増 国民民主、朝日新聞社出口調査 衆院選
今回の衆院選で大躍進した国民民主。比例得票率は11・3%(28日午後1時時点の中間値)で、前回2021年衆院選の4・5%から2倍以上上昇した。その背景を、朝日新聞社が27日に実施した出口調査から分析した。
年代別の比例区投票先を前回と比べると、特に若年層の支持を集めていたことがわかる。20代では26%(前回9%)と自民の20%(同40%)を上回り、「比例第1党」の座を得ている。さらに20代男性では29%(同9%)と3割を占めた。30代でも国民民主は21%(同7%)で、21%(同37%)の自民と並んだ。
支持政党別にみると、国民民主の支持層自体が6%(同2%)に膨らみ、そのうち国民民主に投票している割合も89%(同80%)に増えた。加えて、自民支持層33%(同41%)のうちの6%(同2%)、維新支持層7%(同9%)のうちの3%(同1%)が国民民主に投票している。
さらに、今回やや増えた無党派層18%(同15%)のうち16%(同8%)が国民民主に投票した。無党派層の投票先としては、22%(同21%)の立憲には及ばないが、14%(同19%)の自民、11%(同18%)の維新を上回った。
■自民、全年代で支持減 立憲、30代以上じわり増
年代別の比例区投票先を分析した。前回2021年の衆院選に比べると、自民は特に若年層の支持が激減したのに対し、伸長した国民民主、れいわは逆に若年層で支持を広げたことが明らかになった。
自民は、全年代で支持を減らした。なかでも18、19歳で26%(前回42%)、20代で20%(同40%)、30代で21%(同37%)と支持を大幅に減らした。ただ、70代で30%、80歳以上で37%(前回は70歳以上として37%)と、高齢層の支持はなんとかつなぎとめたといえそうだ。
立憲は、18、19歳、20代で横ばいだったが、他の年代は、少しずつ支持を増やした。
公明は、前回9%だった30代で6%に減るなど、60代以下で支持をやや減らした。
共産は、30代以下は前回と同じ5%で、40代以上で少し支持を減らした。
維新は、前回14~17%の支持を得ていた30~60代が、今回は8~12%に減った。
一方、れいわは全年代で支持を増やした。30~50代では10~12%と前回から支持をほぼ倍増させた。
衆院選に初めて臨んだ参政は、20~50代で5%の支持を得た。
初議席を得た日本保守党は50代で3%の支持を得た。他の年代は80歳以上の1%を除き、2%だった。(君島浩)
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