今日も一緒にプロレスを楽しみましょう!

ジャイアント馬場とアントニオ猪木、本当の仲は…生き方もプロレス哲学も対照的

若き猪木が馬場に激しい感情を抱いていたのも事実。入門直後、元巨人軍のスター候補生・馬場を取材する記者たちが引き揚げた後、馬場のあげていたバーベルをそっと持ち上げた猪木は、その時の思いを「軽かったよ」とうれしそうに振り返っていた。

1970年代に米マット界の一大勢力だったNWAに加盟するため、米国を訪れた猪木は総会の会場にも入れなかった。日本は馬場・全日本というNWAサイドのかたくなな姿勢に、猪木は「馬場さんにはひどい目にあった」と、吐き捨てていた。

馬場が3000試合連続出場を達成したときには「立派だけど、ケガをしない闘いなんて、どうかな」と、プロレススタイルの違いを口にしている。

馬場と猪木、2人に仕えた越中詩郎は「馬場さんは怒るとネチネチしつこかった。猪木さんはバーンと殴ったりするけど、その場で終わり」と、証言する。2人の生き方が対照的なのは間違いないようだ。

馬場の王道は「明るく楽しく激しく」。猪木は「燃える闘魂」。2人のプロレス哲学がすべてを物語っているのかもしれない。(文中敬称略)

■柴田惣一(しばた・そういち) 1958年9月11日、愛知県岡崎市生まれ。学習院大法学部卒。東京スポーツ新聞社でプロレス、格闘技、一般スポーツなどを担当し、テレビ朝日の新日本プロレス中継「ワールドプロレスリング」などで解説を務めている。アントニオ猪木のイラク人質解放、新日本プロレスの北朝鮮興行など、数多くの歴史的場面を同行取材した。

zakスペシャル