「偉人」は男性だけ…じゃなかった!批判受け探したら女性0→6人に

川西めいこ

 愛知県が11月に開業するスタートアップ支援拠点内の施設で展示される産業偉人54人が全員男性だった問題で、県が新たに6人の女性を展示対象に加えることが明らかになった。

 25日に開かれた報道向けの内覧会で、大村秀章知事が発表した。展示施設「あいち創業館」では当初、展示予定だった54人全員が男性であることが明らかになり、市民からの批判の声を受けて県が見直しを進めた。

 今回発表された6人は、名古屋女子大学などを運営する「学校法人越原学園」創設者の越原春子氏、名古屋土産として有名な和菓子「ういろ」を製造・販売する「大須ういろ」創業者の村山きぬ氏、「まるは食堂」で知られる「まるは」創業者の相川うめ氏ら。

 資料の収集や展示内容の確認などに時間がかかり、11月1日の開業に間に合うのは越原さんのみだが、年度内には残りの5人も追加予定という。

どうして女性増えた?

 大村知事は6人について「まだ女性起業家が少なかった時代に、社会課題の解決に向けて教育事業など新たな事業を始めたすばらしい方々」と説明。当初は展示対象となる企業の事業規模について「トヨタやソニーのように世界的に知られている企業」と考えていたが、女性がいないのはおかしいと指摘した市民の声に「それはそうだなと。じゃあ探そうじゃないかということで、幅を広げて選考した」と語った。

 女性偉人の追加を検討する上で、学校関係にも広げるべきではないかとの意見があり、教育分野にも目を向けた。女性の社会進出を進めることも、時代の先を行くイノベーティブな事業だという。

 展示はタッチパネル式のため、物理的なスペースの制限がないのも利点となった。今後、市民の声も参考に展示する人数を増やしていく方針。(川西めいこ)

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    杉田菜穂
    (俳人・大阪公立大学教授=社会政策)
    2024年10月25日22時9分 投稿
    【視点】

    ”歴史資料はその時代の権力を持つ人たち、男女で言えば男性中心で執筆されてきた。女性の存在は無視されたり、男性に都合のいいように歪められてきたりした可能性がある。”そんな問題意識とともに発展し、ジェンダー(社会的、文化的に作られた性差)という要素を導入して、歴史学を全面的に書き換えようとしてきた女性史研究の動きと重なる取り組みだと思う。

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    能條桃子
    (NOYOUTHNOJAPAN代表)
    2024年10月26日1時0分 投稿
    【視点】

    こどもが社会について学ぶ場に、全くジェンダーの視点がないことは、この社会にあるステレオタイプをそのままこどもに受け継ぐことに繋がってしまいます。 全国各地でこのような展示にジェンダー平等の視点が全く入っていないことがあると想像されます。今回の報道や市民からの声、そしてその声を反映した事業者や展示側の対応は非常に重要であり、全国に普及してほしいです。

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