前川彰司さん(59)は、1986年に中学3年の女子生徒が福井市の自宅で殺害された事件で殺人の罪に問われ、1審は無罪でしたが、2審で懲役7年の有罪判決を言い渡され、最高裁判所で確定しました。
前川さんは一貫して無実を訴えて、服役後に再審=裁判のやり直しを求め、名古屋高裁金沢支部は今月23日に再審を認める決定を出しました。
決定では、有罪の根拠とされた目撃証言について、新たに検察側から開示された証拠などを踏まえ、「捜査機関が関係者に誘導などの不当な働きかけを行って証言が形成された疑いが払拭(ふっしょく)できず、信用できない」などと判断しました。
福井 女子中学生殺害 再審決定 きょう検察の異議申し立て期限
38年前、福井市で女子中学生が殺害された事件で、殺人の罪で服役した59歳の男性の再審=裁判のやり直しを認めた名古屋高等裁判所金沢支部の決定について、検察が異議申し立てを行う場合、28日が期限です。弁護団は審理をこれ以上長引かせるべきではないとして、異議申し立てをしないよう要請していて、検察の判断が注目されます。
この決定について、検察は28日までに異議申し立てを行うか判断することになっていて、前川さんの弁護団は、審理をこれ以上長引かせるべきではないとして、検察に対し異議申し立てをしないよう要請しています。
この事件では、13年前にも再審を認める決定が出されましたが、検察の異議申し立てを受けて取り消されていて、検察の判断が注目されます。