共産、田村委員長の「初陣」は埋没気味 党機関紙の特報では存在感

共産

小林圭
[PR]

 共産党は、立憲民主党など野党5党の「共闘」が整わない中、小選挙区で前回のほぼ倍の213人を擁立したが、伸長できるかは微妙な情勢だ。同党初の女性党首となった田村智子委員長は今回が「初陣」。比例票を前回衆院選の1・6倍の650万票に引き上げる目標を掲げたが、達成は困難な状況になっている。

 共産は、最低賃金の引き上げや労働時間の短縮を前面に訴えつつ、自民党派閥の裏金問題の追及に力を入れてきた。選挙戦の終盤に入った23日、党の機関紙の「しんぶん赤旗」が、裏金問題で非公認となった候補が代表の政党支部に対し、自民が2千万円を支給していたと特報。自民への打撃となった。存在感を示した形だが、立憲や国民民主などが議席を伸ばす情勢の中で、埋没する展開となった。

 2021年衆院選では日本維新の会を除く野党5党で「共闘」。小選挙区への擁立を105人に抑えたが、比例区を含めた結果は公示前勢力から2減の10議席にとどまった。今回、集団的自衛権を含む安全保障法制の見直しをめぐり、慎重に言葉を選ぶ立憲と距離を置き、比例票の掘り起こしを狙って積極的な擁立にかじを切ったが、小選挙区では政権批判票の分散を招く結果となった。(小林圭)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【秋トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

2024衆院選

2024衆院選

ニュースや連載、候補者の政策への考え方など選挙情報を多角的にお伝えします。[もっと見る]