一生飲めるの!?

テーマ:

実際、薬を一生飲めるのか!?

 

母が寝たきりになってから

考え出したことだ。

 

母は私の躁転エピソードにショックを受け、

精神科に連れて行かれた。

 

当然の心の反応だったのだが、

「うつは心の風邪」という洗脳が

はびこっていた時代だった。

 

それから寝たきりになるまで

向精神薬を飲み続けた。

 

飲み続けても良くなることもなく、

かと言って一度飲み始めたものは

やめられないというお決まりのパターン

だった。

 

高齢になり副作用が出始めた。

抗うつ薬による幻聴、幻覚。

(サインバルタ)

 

そこで薬は変更になった。

(イフェクサー)

 

しかし脳の衰えから、食べられない

歩けない、喋れないとなった。

 

さすがに家には置けないので、

そのまま入院となり、そして経鼻栄養の

寝たきりとなった。

 

母は薬で悪化したと本能的に感じていたので、

最後は薬を拒絶し続けた。

 

経鼻栄養になったら、さすがに薬は一気断薬

になった。

 

舌がもつれ込む遅発性ジスキネジアの症状

も現れた。

 

薬の急断薬によるものと思われる。

 

私は思った。

 

「死ぬまで薬を飲む」と言っても、

死ぬギリギリまで、果たして現実的に

飲めるのだろうか。

 

また、ダラダラと母に飲ませ続けてしまった

けれど、早い段階でどこかで減断薬を

するべきだったと。

 

人はどうやって死を迎えるか分からない。

 

幸運にも昨日まで元気で、朝仏様になって

いたという人もいる。

 

一方では何年も寝たきりになって地獄の

ような最期を迎えねばならない人もいる。

 

これだけは予測がつかない。

 

現代は医療が進み過ぎて、人の自然な死が

迎えられない時代だ。

 

不自然な形で最期の時を過ごさねば

ならなかったりする。

 

自分の老後をイメージしてみた。

 

双極性障害だから、気分安定薬は

一生飲めと言われているが、死ぬギリギリまで

飲んでいられるか…

 

リチウムは離脱症状があるから、

急に断薬させられたら、苦しいに決まっている。

 

また腎臓に負担がかかり、高齢者は飲めない。

 

その他の薬も離脱症状がある。

 

一気断薬などさせられたら、母のように

遅発性ジスキネジアを発症するかもしれない。

 

一度発症すると、これは元には戻らない。

 

止めるに止められない抗うつ薬のサインバルタも

いきなり断薬させられたら、地獄が待っている。

 

老後を考えたら、どこかで減断薬をしなければならない。

 

一口で「死ぬまで飲む」と言っても、厳密には

死ぬまでは飲めないのだ。

 

高齢者にもなれば、躁転もそんなに心配しなくても

いいかもしれない。

 

むしろ、薬の副作用の方が心配になってくる。

 

やはり一生は飲めないのだ。

 

私は減断薬を決意した。

 

サインバルタの一気断薬は失敗したが、

ペースを変えて成功しつつある。

 

トラゾドン2錠は断薬に成功した。

 

後はコントミンもまた減断薬をしていく。

 

そうやって必要最低限の薬で維持していく

ことが、精神科系の薬は大事なのだ。

 

そのことを教えてくれたのは、紛れもない

母である。

 

どうやって私が死を迎えるか分からない。

 

ただ最低限にしておけば、どうにかなるかも

しれないと思うしかない。

 

不治の病である「双極性障害」

 

「一生薬を服用する」「死ぬまで薬を飲む」

 

との大合唱は聞こえてくるが、では本当に

死ぬギリギリまで飲む必要があるのか、

その時どうすればいいのかの答えを、私は

知らない。

 

 

AD

コメント(6)