入札情報漏らした一関市元課長に懲役1年6か月求刑

一関市が発注した工事の入札情報を業者に漏らした罪などに問われている市の元課長の初公判が開かれ、元課長は起訴された内容を認めました。
検察は、「悪質な犯行で、公正な入札が行われなかった影響は大きい」などとして、懲役1年6か月を求刑しました。

一関市都市整備課の元技術担当課長、金今進被告(61)は、課長を務めていたおととしから去年にかけて、市が発注した3件の工事の予定価格や設計金額を市内の建設会社などに伝えて落札させたとして、官製談合防止法違反などの罪に問われています。

24日、盛岡地方裁判所で開かれた初公判で、元課長は起訴された内容を認めました。

被告人質問で、入札情報を業者に漏らした理由を問われると、「入札が不調になって工事が遅れ、施設の利用者などに迷惑がかかるのを避けたかった」と述べました。

そして、検察が「悪質な犯行で、公正な入札が行われなかった影響は大きい」などとして懲役1年6か月を求刑したのに対し、弁護側は「反省している」などとして罰金刑を求めました。

また検察は、元課長から工事の予定価格を聞いて落札したとして入札妨害の罪に問われている建設会社の元取締役には懲役1年、元代表取締役には懲役10か月を、それぞれ求刑しました。

24日で審理は終わり、判決は12月3日に言い渡される予定です。

岩手のニュース