岩手県一関市が発注した公共工事を巡る官製談合事件の初公判が24日行われ、検察は市職員の男に懲役1年6か月、工事業者の女と男に懲役1年と懲役10か月をそれぞれ求刑しました。

官製談合防止法違反などの罪に問われているのは、一関市都市整備課、課長補佐の金今進被告61歳。
公契約関係競売等妨害の罪に問われているのは、一関市の建設会社「フジテック岩手」の元代表取締役・千葉登美夫被告72歳と千葉被告の娘で元取締役の千葉里美被告47歳です。


起訴状などによりますと、金今被告は、2022年7月から2023年6月までの間、市が発注した3件の公共工事の設計金額を携帯電話のメールなどで事前に2人に漏らし、落札させたとされています。

24日の初公判で3人は起訴内容を認めました。
検察側は「悪質な犯行で結果は重大」として金今被告に懲役1年6か月、里美被告に懲役1年、登美夫被告に懲役10か月をそれぞれ求刑しました。
一方で弁護側は、「私利私欲の犯行ではない」などとして、金今被告を罰金刑とすることや、里美被告と登美夫被告への執行猶予を求めています。

判決は12月3日に言い渡されます。