東京女子医科大学への補助金 不正経理で交付保留を決定

東京女子医科大学への補助金 不正経理で交付保留を決定

同窓会組織をめぐる不透明な資金の流れなどが明らかになった東京女子医科大学に対し、文部科学省の外郭団体は国からの補助金の交付を保留する決定をしました。

東京女子医科大学では、岩本絹子元理事長が去年までの10年間トップの代表理事を務めていた同窓会組織「至誠会」をめぐって不正な経理処理があったとして警視庁の捜索を受けたほか、会への寄付額が人事評価や推薦入試の過程で考慮されていたことなどが明らかになっています。
私立大学には、経営を補助するため学生数などに応じた補助金が文部科学省から外郭団体の「日本私立学校振興・共済事業団」を通じ、毎年、交付されています。
24日、補助金の交付について審議が行われ、東京女子医科大学について「新たな運営体制のもとで策定を進めている改善計画の内容を見極める必要がある」などとして、今年度の補助金の交付を保留することが決まったということです。
来年1月以降、改めて交付について審議されますが、東京女子医科大学は昨年度、およそ20億円の交付を受けていて、大学側にとっては厳しい判断となりました。
このほか、元理事長の脱税事件やアメリカンフットボール部での薬物事件などを受けて3年連続で不交付となっていた日本大学についても「ガバナンス強化の取り組みの状況を確認したい」などとして保留が決まったということです。

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