千葉 鎌ケ谷 住宅侵入 “闇バイトに応募し免許証送付”供述
今月、千葉県鎌ケ谷市の住宅に侵入したとして逮捕された容疑者の1人が、「闇バイトに応募し運転免許証を送付した」という趣旨の供述をしていることが捜査関係者への取材でわかりました。
警察は指示役に個人情報を把握され、追い込まれた疑いもあるとみて詳しく調べています。
東京・葛飾区の会社員、河合優介容疑者(31)は今月14日の午前2時ごろ、鎌ケ谷市の住宅に窓ガラスを割って侵入したとして逮捕され24日検察庁に送られました。
また、東京・新宿区の保育士前田祐一郎容疑者(25)も住居侵入の疑いで逮捕されていて、調べに対し「SNSで『資金調達』と検索し、闇バイトに応募した」と供述しているということです。
捜査関係者によりますとさらに前田容疑者が「運転免許証を撮影して秘匿性の高い通信アプリで指示役に送った」という趣旨の供述をしていることが新たにわかりました。
事件の最中も「通信アプリで通話しながら指示を受けていた」という趣旨の説明をしているということです。
警察は個人情報を把握され追い込まれて事件に関わった疑いがあるとみて詳しく調べるとともに、首都圏で相次ぐ一連の事件との関連についても捜査しています。
この事件で被害にあった住宅に住む男性がNHKの取材に応じ、「かなり怖かった。窓ガラスを割るまでに10分近くかかっていて、慣れていない人がやったのだと感じた」と振り返りました。
男性によりますと今月14日の午前2時ごろ2階で寝ていたところ、突然、「ドーン」という大きな音が複数回聞こえ、およそ10分後に窓ガラスが割れる音がしたということです。
このため、警察に通報するとともに近くにあった棒で床をたたき、「誰かいるのか」と叫びながら1階に降りたところ、「見つかった」という声がして複数人が走り去るような気配がしたということです。
その後、男性が確認したところ、庭に面した部屋の窓ガラスが高さ2メートル、幅1メートルほど割れていて、室内には割るために使われたとみられるコンクリートブロックが落ちていたということです。
また、室内には血痕がありけがをした何者かが侵入した痕跡が残っていたということです。
男性は侵入者が割れたガラスでけがをしたと考えていて、「寝起きで頭もしっかり働いていない状態だったのでかなり怖かったです。1階では80代の母が、2階では子どもが寝ていて、もし押し入られたら大変だったと思うので、ガラス1枚の被害で済んでよかったです」と話していました。
そのうえで、「物音に気づいてから窓ガラスが割れるまで10分近くかかっていて、慣れていない人がやったと感じました。これだけ『闇バイト』について報道されていますし、少し知れば踏みとどまれることなので、本当にやめてほしいのひとことです」と話していました。