四角形の関係を図にしてみる
問題
四角形のうち、正方形、長方形、ひし形、平行四辺形、台形の関係をベン図で整理せよ。
それぞれの四角形の定義は、以下のとおりです。
- 正方形…… 4つの辺がすべて等しく、4つの角がすべて等しい四角形
- 長方形……4つの角がすべて等しい四角形
- ひし形……4つの辺がすべて等しい四角形
- 平行四辺形……2組の対辺が平行である四角形
- 台形……1組の対辺が平行である四角形
これらの関係は、次図のように整理することができます。
四角形を個々で理解するのではなく、それぞれの違いを識別し、相互の関係を理解することで、四角形に関する知識が「線」になります。
インプットとアウトプットの間に「インテイク」
さらに、その「線」になった四角形の知識が、同じく「線」になっている三角形の知識とつながることによって、「面」としての知識が得られます。
繰り返しますが、「知識=識別を知ること」です。すでに知っていることに対して、識別を知り、関係を理解することを通して知識を『体系化』することを意識しながら、新しい知識を得ることが大切です。
そのようにして新しい知識を得ることで、知識の量が増えるだけでなく、質が「しんか(進化、深化、新化、真化)」していくイメージです。
また、生きた英語を身につけるための学習法として、以下の3要素を重視することが提唱されています。
- インプット……リーディング
- インテイク……音読
- アウトプット……ライティング
数学でも同じイメージで、インプットとアウトプットの間に、「インテイク」を意識することが肝腎(かんじん)です。類題を演習したり、解けなかった問題の解答を再現するといったことが、数学を学ぶうえでのインテイクです。
知識は「量より質」が重要なので、「知識を自分のものにする」ためのステップを踏むように心がけましょう。
さて、数学を学ぶ過程、数学の問題を解く過程で獲得する「基本的な数学の技法」、大学入試でいえば問題を解くためのテクニックに相当するものがありますが、このテクニックも「量より質」がたいへん重要です。
続いては、テクニックも「量より質」ということについて、例題の解答を用いながら解説しましょう。
*こちらの続きは10月28日(月)の公開予定です。
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