【10月23日 AFP】ドイツの公衆衛生研究機関ロベルト・コッホ研究所(Robert Koch Institute)は22日、アフリカで感染が拡大しているウイルス感染症「エムポックス(サル痘)」で、より重症化しやすいコンゴ盆地系統群(クレード1)の亜系統「クレード1b」の症例が先週、ドイツ国内で初めて確認されたと発表した。

 ドイツ国内で感染リスクは高まっていないが「状況を注意深く監視している」という。

 ノルトライン・ウェストファーレン(North Rhine-Westphalia)州当局によると患者はケルン在住の男性(33)で、東アフリカで感染したと考えられている。現在は地元の病院で隔離され、治療を受けている。接触者は全員特定されており、自治体の保健当局が連絡を取っている。

 エムポックスウイルスには、アフリカ中部を中心に発生するコンゴ盆地系統群(クレード1)と、西アフリカ系統群(クレード2)の2種類の系統群があり、クレード1の方が毒性が強く致死率も高い。

 アフリカでは今年、コンゴ民主共和国を中心に、クレード1の亜系統「クレード1b」が流行している。(c)AFP