児童1000人が授業ボイコット、「いじめっ子」の登校再開受け クロアチア
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【10月23日 AFP】クロアチアの首都ザグレブの小学校で22日、いじめ加害者とされる9歳男児が登校を再開したのを受け、児童約1000人が授業をボイコットした。クロアチア国営放送(HRT)が報じた。
保護者らの証言によると、男児は以前通っていた学校でもいじめをしていたとされ、それに抗議してクラスメート全員が授業をボイコットしていた。男児は今月、今の学校に転入してきた。
保護者らは、男児には暴力や脅迫、暴言、セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)などの言動があったと主張。また報道によると、クラスメートの大多数が専門家による心のケアを必要とする事態に追い込まれた。
保護者らは、転入について事前の通知がなかったこと、少年が再び攻撃的な言動を取り始めたことを挙げ、反発した。
男児のクラスメートは今月、すでに5日間授業をボイコット。これを受けて男児は登校を停止していた。だが21日、教育アシスタントと共に通学を再開した。
校長は、学校への「圧力」を理由に直ちに辞任した。
一方、22日夜には、保護者数百人が学校の前に集まって抗議した。
保護者らは子どもたちの安全が脅かされていると主張しているが、男児ではなく、役立たずの教育制度に対して抗議していると繰り返し強調した。
23日にも授業のボイコットを実施する意向だという。
一方、ラドバン・フクス(Radovan Fuchs)教育相は、児童らに学校に復帰するよう呼び掛け、「教育プロセスが通常通り行われることを保証する。これは非常に悲しい話だ」と述べた。(c)AFP