【10月23日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は22日、共和党大統領候補のドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領の過激な提案を阻止するため「彼を投獄せよ」と発言した。

 発言は、ニューハンプシャー州の選挙対策事務所で飛び出した。すぐに「政治的な拘束だ」と言い直したが、トランプ氏が2016年大統領選でヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)元国務長官と対決した際に「彼女を投獄しろ」と連呼して以降、問題発言とされてきただけに、バイデン氏としてはとっさに口をついて出たスローガンではあるが、一線を越えた形だ。

 トランプ陣営はさっそくバイデン氏発言に反応。広報担当のキャロライン・レビット(Karoline Leavitt)氏は「ジョー・バイデンは真実を認めた。彼とカマラ(・ハリス〈Kamala Harris〉副大統領)の計画は最初から、トランプ前大統領を政治的に迫害することだった。なぜなら正攻法では勝てないからだ」と述べ、偏った発言だと非難した。

 ハリス氏の選挙集会でも、聴衆が「彼(トランプ氏)を投獄せよ」と声を上げることはあった。ただ今月の集会でハリス氏は、「それは裁判所に任せて11月(の投票)に集中しよう」と語りかけるなど、慎重に対応していた。(c)AFP