東京都西東京市で中学2年の長男を虐待し、自殺させたとして29日、東京地裁立川支部で懲役6年の判決が言い渡された村山彰被告(42)。判決理由を朗読する阿部浩巳裁判長をさえぎって、「状況証拠だけでものを言うのはやめてくれ」と叫ぶなど、反省の色は見られなかった。
村山被告が亡くなった長男の由衣翔(ゆいと)さんに繰り返し暴力を加え、排泄すら自由に行わせず、女装をさせて写真を撮るといった行為に及んだことについて、裁判長が「非常に大きい屈辱感や恐怖心、不安感を与えた」と、自殺を意識させたことを認定した場面で、村山被告は突然、「女装はさせてない」と大声で叫び、裁判長から「静かにしなさい」「発言、やめなさい」と2度注意された。
判決文朗読が終わる前は証言台の前から勝手に被告席にもどろうとして、裁判長から「そこ、立ってなさい」と注意される場面も。さらに、閉廷後も傍聴席をにらみつけるなど、不遜な態度に終始した。
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「西東京市立中学校生徒の死亡事案検証委員会」の池沢隆史委員長(同市副市長)は29日、「未来ある生徒のかけがえのない命が失われたことを、決して忘れることなく、二度とこのような子供の尊い命が失われることが起こらないよう、関係機関との連携強化を図っている。再発防止に全力を尽くす」とコメントを発表した。
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【用語解説】西東京市の中2自殺事件
西東京市で昨年7月30日朝、中学2年の村山由衣翔君が自宅で首をつって死んでいるのが見つかった。由衣翔君に日常的に暴行を加えていたほか、「24時間以内に首をつって死んでくれ」と迫ったなどとして、血のつながりのない父親の村山彰被告が自殺教唆や傷害の罪で起訴された。市の検証委員会は6月、学校や市の虐待に対する認識や対応が不十分だったとする報告書を公表した。