国内

2024.10.24 12:30

いま注目のNPO50 日本を動かし社会を変える、新たな主役

issue+design|代表・筧 裕介

団体概要|「社会の課題に、市民の創造力を。」を合言葉に医療・防災・環境・まちづくりなど、さまざまな領域の社会課題に対し“美しく楽しく”挑むソーシャルデザインを実施。代表プロジェクトに、東日本大震災支援の「できますゼッケン」、書籍が20万部大ヒットの『認知症世界の歩き方』など。

かけい・ゆうすけ◎issue+design代表。東京科学大学客員教授。一橋大学卒業。 東京大学大学院工学系研究科修了(工学博士)。著書『ソーシャルデザイン実践ガイド』ほか。

神山まるごと高専|理事長・寺田親弘

団体概要|徳島県神山町に開校したテクノロジー、デザイン、起業家精神を融合したカリキュラムで「モノをつくる力で、コトを起こす人」を育成する私立高等専門学校。独自奨学金基金運用で学費無償化を実現したほか、現役起業家が来校し特別授業を行う。卒業学生4割の起業を目指す。

てらだ・ちかひろ◎2007年Sansan創業。働き方を変えるDXサービスを提供。19年神山まるごと高専構想を発表。理事長として学校づくりを進め、23年に開校。

茨城NPOセンター・コモンズ|代表理事・横田能洋

団体概要|外国籍住民10%の茨城県常総市で、多文化保育園、コミュニティカフェ、シェアハウス4棟を運営。入管収容所を出た後に住む場がない人や難民申請中の家族を受け入れている。不就学の子を教育につなげ、在留資格変更の相談に乗る。外国ルーツでも学び活躍できる地域づくりを目指す。

よこた・よしひろ◎経済団体で企業の社会貢献推進を7年間行い、1998年に茨城NPOセンターコモンズを仲間と設立。制度外福祉を実践しながら寄付文化醸成にも取り組む。

キッズドア|理事長・渡辺由美子

団体概要|国内の子ども支援に特化した団体。小学生から高校生まで毎年2000人以上を対象に学習支援や居場所支援を東京や宮城で実施。2020年より全国の困窮子育て家庭へ物資、情報、体験、就労支援も行う。理事長渡辺はこども家庭庁や厚生労働省などの政府委員も務める。

わたなべ・ゆみこ◎大手百貨店等を経て、すべての子どもが夢や希望をもてる社会の実現を目指しキッズドアを設立。著書『子どもの貧困〜未来へつなぐためにできること〜』。

クロスフィールズ|代表理事/共同創業者・小沼大地

団体概要|「留職」「フィールドスタディ」「共感VR」など、企業とNPOをつなぐさまざまな活動を手がける。社会課題を自分事化するビジネスパーソンを増やし、企業とNPOが連携することで「社会課題が解決され続ける世界」の実現を目指す。直近では孤独・孤立対策事業にも力を入れている。

こぬま・だいち◎青年海外協力隊、マッキンゼーを経て2011年にクロスフィールズを創業。24年10月より新公益連盟の共同代表。2児の父、PTA役員なども務める。

自伐型林業推進協会|代表理事・中嶋健造

団体概要|経済性と環境性を両立した「自伐型林業」を推進し、地域の森林管理と持続可能な林業を実践する次世代の担い手を育成する全国組織。自伐型林業で森林率7割の日本林業・木材産業で100万人就業を実現させ、「世界をリードする森林大国日本」を目指して活動。

なかじま・けんぞう◎1962年、高知県生まれ。2014年、自伐型林業推進協会を立ち上げ、代表理事に就任。持続可能な林業の普及と地域活性化に取り組む。

自立応援団|理事長・福島貴志

団体概要|障害福祉サービスとして就労継続支援やグループホーム、訪問介護事業を運営。住宅確保要配慮者支援として、行政や民間企業、福祉NPOと連携した熊本市居住支援協議会を運営。九州北部豪雨災害、熊本地震の際は、居住支援を通して被災者支援を実施した。

ふくしま・たかし◎2006年自立応援団理事長に就任。09年NPOパートナーシップ事業「チャレンジ協働事業」を契機に、熊本市と熊本市居住支援協議会設立。

セイエン|代表理事・関口宏聡

団体概要|寄付税制やNPO支援施策等の拡充を継続的に政策提言しつつ、NPO法人設立から解散・認定取得までの年間数百件の様々な相談に対応。フードバンク推進やケアラー支援、災害救助法等の被災者支援制度改正などアドボカシー活動支援にも取り組んでいる。

せきぐち・ひろあき◎1984年生まれ。2007年からNPO法改正や寄付税制拡充に取り組み、21年から現セイエンで活動中。白井市市民活動推進委員長など。

東京レインボープライド|共同代表理事・山田 なつみ、佐藤 ユウコ

団体概要|多様な性のあり方を前提に、誰もが「らしく、たのしく、ほこらしく」生きられる社会の実現を目指す。毎年東京で開催されるアジア最大級のPride Parade &Festivalの運営、教育・啓発、芸術・文化、コミュニティ支援の各事業、アドボカシー活動を行う。

やまだ・なつみ、さとう・ゆうこ◎山田は2013年より運営スタッフとして参加、19年共同代表理事に就任。佐藤は企業DEIを担当する傍ら、24年共同代表理事就任。
次ページ > 「生まれ育つ環境や地域における機会の格差」に挑む

文=山本智之 写真=若原瑞昌 イラストレーション=アンドレア・マンザッティ

この記事は 「Forbes JAPAN 2024年12月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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2024.10.23 16:00

「考えを固めすぎずにいつも柔軟でありたい」今田美桜が実践する“進化”のためのマイルール

モビリティの未来に向けて前進を続けるプレミアムモビリティブランド“Audi”が、Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2024で特別賞を授与。Audiが描く”Progress=進化”に新たな視点をもたらし、次世代の可能性を導き出していくリーダーとして、イノカ・高倉葉太、今田美桜、河村勇輝らを選出した。

インタビューの連載第3回となる本記事では、俳優やモデルとして活躍する今田美桜が登場。ドラマや映画において話題作への出演を重ねるなか、2025年前期のNHK連続テレビ小説『あんぱん』ではヒロイン役にも決定。快進撃を続ける彼女に、日頃から“進化”のために意識していることについて話を訊いた。


19歳で上京し、がむしゃらに突き進んだ20代


「最初は、単純に台本をもらうのが夢でした」

デビュー当時を振り返りながら、今田美桜はにこやかにそう語った。彼女が東京に出てきたのは、19歳の夏。それまでにも地元・福岡で活動していたが、オーディションを受けてもいい結果が出ない日々が続いていたという。

「少しずつ長いセリフをいただけるようになったり、出番が増えたりするのがすごくうれしくて。がむしゃらに目の前のことに取り組んできたので、ようやく今こうやって振り返ることができるようになりました」

今や、ドラマに映画、CMなどで意識しなくてもたくさん見かけるようになった彼女だが、下積み時代を経て、20代を東京で駆け抜けてきた。

「ありがたいことに、周りの皆さんのおかげでいろんな経験をさせてもらいました。常に新しい環境だったし、それを経験できるうれしさと、とにかく一つひとつの目の前にある作品に溶け込むことに必死だった部分もあります。そこから徐々に、少し先のことを考えられるようになったのがここ数年のこと。将来必要になることを見据えて、まずは準備から始めてみようと思えるようになりました」

2025年前期のNHK連続テレビ小説『あんぱん』では、アンパンマンを生み出したやなせたかしの妻・小松暢をモデルにしたヒロイン役にも抜擢された。3365人が応募したオーディションで掴み取った大役。積み重ねてきたものが実った結果だった。

友だちを車で迎えにいくのが憧れ

先を見据える今田が、「30歳までには……」と目標を掲げていることのひとつが、“車を自由に乗りこなせるようになること”。免許はあるものの、今はあまり車を運転する機会がないという。

「友だちと遊んだりするときに、車で迎えにきてくれることがあるんです。それがすごくカッコいいなと思って、逆に自分も友だちを迎えにいけるようになりたい。旅行に行ったりとか、先のことですが将来もし自分に子どもが生まれたらとか考えたりすると、自分で運転する機会も増えるかもしれない。その準備のためにも、今のうちに練習したいですね」

この日、今田はAudiのEVである「Audi Q4 e-tron」と対面。コンパクトサイズの電動SUVで、ドライバーオリエンテッドなデザインを追求したモデルだ。

「運転席に座らせてもらいましたけど、シートがすごく気持ちよくて、包み込んでくれるような安心感がありました。座席が広いし、ハンドルの位置を細かく調整できたりもするので、運転する人に最大限フィットしてくれる形だと思います」



通常、ガソリン車であれば前方にエンジンルームがある。しかし、このモデルはEV用に開発されたプラットフォーム(骨格)を使用し、バッテリーはホイールベース間の床下に搭載。それによって車内の空間がかなり広く設計されている。フロントが短いおかげで小回りも効き、日本の狭い道でも楽々と運転できる、ビギナーにぴったりの車かもしれない。

「少し大きめでスタイリッシュな車に乗ることに憧れています。電気自動車という、地球環境に配慮されたモデルなのもいいですよね。今のところ、カッコいい車を乗りこなしている妄想ばかりふくらんでいます(笑)」

準備はしつつも、現場で柔軟に変化していきたい

車・社会・地球環境の調和を追求し、サステイナブルな未来を切り拓くAudiの電気自動車。常に進化を続け、モビリティの未来に革新をもたらし続けるEVを目の前にして、今田が日頃から意識している「“進化”のためのマイルール」についても教えてもらった。

「撮影現場で大事にしていることが、柔軟であること、そして余白を持つことです。撮影前には台本を読み込んで準備していきますが、立ちの芝居だと思っていたら座りだったとか、準備していたことと違う時もあって。

その際に、自分の中で『これでいこう!』と事前にイメージを固めすぎてしまっていると、身動きが取れなくなってしまうことがある。だから、そういう変化に対応できるようにしておきたいなと思うんです。」

最低限、現場に臨む前に準備はしつつも、共演者との掛け合いや現場で起きたことには柔らかく身をこなしながら対応する。歳を重ねると自分の考え方や方法論が凝り固まってしまいがちなイメージもあるが、彼女はそこからあえて距離を置こうとしている。

「新人だったときの、何も考えずにボンって飛び込めていた時期もよかったなと思うんです。それはいいときも悪いときももちろんありますが、思いっきりできる瞬間もあった。

今は準備もするし、より丁寧に向き合うようになってきましたが、だからといって柔軟さや型を破る勇気は忘れたくないなって思うんですよね。進化し続けたいからこそ。他者の意見を聞くことで初めて発見できることもあるし、それを続けることで自分の幅が広がればいいなと思っています」

「30代はキラキラしている」勇気をもらう先輩たちの姿



最近では『悪女(わる) ~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~』や『花咲舞が黙ってない』(共に日本テレビ)などのドラマで主演を務め、ますます存在感を増している今田。「“座長”としてリーダーシップを求められる場面もあるのでは?」と訊ねると、「自分は引っ張っていくとかは苦手なタイプですが……」と彼女なりの現場でのあり方を語った。

「私がこれまで出演させていただいた現場では、いつも充実度が高く、楽しかった思い出があります。それは座長として先輩たちが引っ張ってくださった部分が大いにあると思う。でも、自分はあまり“ついてこい!”みたいな気質ではなくて……。だから自分なりの座長としての盛り上げ方を考えると難しいんですよね。

でもきっと、この仕事の素晴らしさのひとつは、個々の役割を持つ人がみんなで協力して作り上げる部分にあると思います。だから役に関して気軽に相談できたり、充実したコミュニケーションが取れたりする現場にしたいなとは思います。私は現場でまだまだ年齢が下のことが多いので、先輩方に頼ったり、お互いに支え合ったりすることを大事にしていきたいです」

パワフルな演技で周りを牽引する姿が役からは垣間見えるが、今田の助け合いの精神が、現場や彼女自身の進化にもつながっているのだろう。

東京で過ごした20代も後半に差しかかるなか、Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2024のAudi特別賞を受賞。最後に、今後の活動への意気込みを聞かせてもらった。

「あまり具体的な目標を立てるのは得意ではないんですけど、その時々でちゃんと自分を好きでいられるように生きるのが目標です。どれだけ環境が変わり、求められることが変わっても、素直さや正直さは忘れずにいたい。

20代後半になるにつれて、将来についての不安や悩みも出てくるようになりました。同世代には同じような方もいらっしゃるんじゃないかな。でも、そういうときはいつも撮影現場の先輩方の姿に励まされるんです。とてもキラキラしているし、『30代、40代はもっと楽しいよ』と言ってくれる。そういう方にすごく憧れますし、今をがむしゃらに頑張った先に、そうしたカッコいい姿が待っているのかなと期待しています」





Forbes JAPAN 公式Youtubeでインタビュー動画を公開中



今田美桜◎1997 年、福岡県生まれ。俳優、モデル。19歳の時に上京後、以降はドラマ、映画、CMなど幅広く活動している。14年12月に映画『劇場版ドクターX』、15年2月に映画『劇場版 トリリオンゲーム』の公開が控えている。

Promoted by Audi / text by Kohei Hara / photographs by Masahiro Okamura / edited by Mao Takeda / Styling by Keita Izuka / hair&make by Naoki Ishikawa

国内

2024.08.26 09:25

精神疾患の親をもつ子どもたちへ 頼れる場所はここにある:平井登威

平井登威(23)|NPO法人CoCoTELI代表

8月23日発売のForbes JAPAN10月号では、次世代を担う「30才未満の30人」を選出する「30 UNDER 30」を発表した。本記事では、30人の受賞者のなかから、SCIENCE & TECHNOLOGY & SOCIAL部門に選出された平井登威を紹介する。

うつ病や双極性障害など精神疾患を抱えていても言わない限り周囲は気づきにくい。そんな親をもつ子ども・若者の頼り先をつくりたいと、平井は支援団体を立ち上げた。


「生涯のうち5人に1人がかかるともいわれている心の病。精神疾患の親をもつ子どもは、ほかの子どもに比べて精神疾患に罹患する率が2.5倍高いといわれています。しかし、日本ではこのような境遇に置かれた人たちへの支援がとても希薄なのです」

そう指摘するのはCoCoTELI代表の平井登威だ。「親の精神状態に生活が左右されたり、親のことを最優先したりする日々が続いた結果、子どもたちのメンタルに影響が及んでしまう」。近年ヤングケアラーへの支援は広がってきているが、精神疾患がある親の元で育った子ども全員がヤングケアラーに該当するわけではない。

CoCoTELIの支援活動は主に3つある。25歳以下の子どもや若者からの個別相談、チャットアプリやオンラインイベントを通じた居場所づくり、ウェブサイトやポッドキャストでの情報発信だ。個別相談には、相談者と同じような経験をしたことがあるピアスタッフとソーシャルワーカーが対応し、実施件数は2024年7月時点で累計250回を超える。

平井自身、精神疾患のある父親や家族との関係に悩み続けた当事者のひとりだ。幼稚園のとき、父親がうつ病になった。状態が悪いと家族に対して怒鳴ったり、暴力を振るったり、時には包丁を振り回したりした。精神的に追い込まれたが、「誰かに相談するという選択肢があることすら思いつきませんでした」。

第三者に初めて打ち明けたのは大学1年生のときだった。SNS上で、自分と似た境遇をもつ人の投稿が目に留まった。すぐに連絡し、家族のことや苦悩を語り合った。こうして出会った友人とともに21年春、オンライン上に精神疾患のある親をもつ子どもの居場所を開設。23年にNPO法人格を取得し代表になった。

平井が目指すのは、精神疾患がある本人も、その家族も生きやすい社会の仕組みづくりだ。

「精神疾患のある人が悪いのではなく、親も子どもも含めた家族が生きやすい社会ではないことが問題なのです。大人が精神科を受診したタイミングなどで子どもや家族に目を向け、支援できるモデルをつくりたい」


ひらい・とおい◎2001年、静岡県生まれ。精神疾患のある父親や家族との関係に悩み続けた自身の経験から、精神疾患の親をもつ子ども・若者の居場所をつくろうと学生団体として2020年にCoCoTELI(ココテリ)を立ち上げ。より本格的に活動を進めるため23年5月にNPO法人化。

コート121000円/テーラーガーメンツTel:03-3664-2911 トップス74800円、パンツ79200円/ともに2M,38Sフタツキサンジュウハッテ(吉正織物工場Tel:0749-62-1790)

世界を変えうる30歳未満にフォーカスする企画「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」、7年目となる今年は30人を選出。これからの未来をつくる彼ら・彼女らが描く「希望」と「新しい未来」へ、ようこそ!
【30 UNDER 30 特集号が現在発売中 / 受賞者一覧を特設サイトにて公開中

文=瀬戸久美子 写真=帆足宗洋(AVGVST) スタイリング=井藤成一 ヘアメイク=MIKAMI YASUHIRO

この記事は 「Forbes JAPAN 2024年10月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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