奈良県議会 昨年度の決算不認定 知事の予算執行停止めぐり

県議会は23日の本会議で、県の昨年度(令和5年度)の一般会計の決算などについて、山下知事が行った予算の執行停止の議論が十分ではなかったとして、賛成少数で不認定としました。
県の決算が不認定となるのは記録が残るここ30年で初めてだということです。

県議会は9月定例会最終日の23日、本会議で昨年度の一般会計の決算などを認定するか議論が行われました。
昨年度の一般会計の予算をめぐっては、山下知事が前の知事が進めていた大型事業などの見直しを進め、およそ72億円の執行を停止しました。
これについて一部の会派が執行を停止したことについて「より丁寧な議論をするべきだった。執行停止で生まれた予算で県民生活への支援もなかった」などと意見が出されました。
一方、別の会派からは「執行停止でねん出した財源で教育支援などを行った」などという意見が出されました。
この後、採決が行われ、賛成少数で決算は不認定となりました。
県によりますと、県の決算が不認定となるのは記録が残るここ30年で初めてだということです。
今回の不認定ですでに執行された予算に影響はありませんが、山下知事は「前の知事の大型事業を見直すという公約で当選したのだから執行停止は当然だ。決算の認定に反対した議員は不合理な公共事業を進めたいと考えていることが明らかになった」と話しています。

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