五木ひろしいつきひろし
歌手
連続テレビ小説 ちりとてちん(2007)
五木ひろし(本人)役
インタビュー
ヒロインのお母さんが五木ひろしの大ファンだという設定なので、ぜひ朝ドラに出演して欲しいとプロデューサーから頼まれ、なんと本人役で出演することになりました。もしかしたら朝ドラ始まって以来のことだったんじゃないでしょうか。面白い試みですよね。
ドラマの舞台は僕の故郷・福井県小浜市。初登場は小浜の砂浜にいるヒロイン(貫地谷しほり)の目の前に僕がいきなり現れ、真っ白な高級外車から降り立つというシーンでした。ヒロインから「五木ひろしじゃない?」と言われ、パッと振り向いてサングラスを取って「いかにも、五木ひろしです」と答えるんですよね。そんな遊び心のあるコメディタッチのドラマだったので、僕もドラマの設定年当時に着ていた、真っ白な上下そろいのスーツを自前で用意して撮影に挑みました。幸い体型がずっと変わっていないので、それなりに見えたかなと思っています。
僕の出演シーンは数回あって、大阪のスタジオ収録にも参加しました。ヒロインの実家まで行って和久井映見さん演じるお母さんや家族の前で弾き語りをしたり(笑)。僕もいろんなドラマをやっていますが、本人役で出るなんて初めて。何をやらせるんだ(笑)と、毎回驚き楽しみながら出演させていただきました。おかげさまで『紅白歌合戦』には50回も出場でき、大河ドラマは『春日局』で、連続テレビ小説は『ちりとてちん』でとNHKの三大看板番組を制覇することに。いい思い出になりました。
五木ひろしいつきひろし
歌手
1948年生まれ、福井県美浜町出身。昭和から平成、令和と活躍する演歌界の第一人者。銀座のクラブ等で弾き語りなどの下積みを経て、71年、山口洋子作詞・平尾昌晃作曲の「よこはま・たそがれ」が大ヒット。日本レコード大賞歌唱賞など各賞に輝き、『NHK紅白歌合戦』にも出場する。その後も「夜空」「長良川艶歌」「そして…めぐり逢い」など代表曲多数。『NHK歌謡ホール』などかつての歌謡番組をはじめ、現在も『うたコン』などで、変わらぬ歌声を聴かせている。