【126】 3月3日(金)
小森千晶 細川直美
小森浩平 榎木孝明
本間あかり つみきみほ
田上 渉 筒井道隆
小森弥之助 小林桂樹
本間二郎 三波豊和
川原清三 河西健司
本間久美子 麻生侑里(あかりとは絶対に気のあわない二郎の妻)
藤野忠男 大河内 浩
あかりの見合い相手
英 出雲崎 良(小森屋従業員)
蒔田 茂木和範(小森屋従業員)
雅 渡辺高志(小森屋従業員)
本間和則 蓮池貴人
横井 藤森一朗(小森屋従業員)
中田 中田 浄(小森屋従業員)
藤野淳司 辻 治樹
見合い相手の長男
藤野泰将 岸本海人
見合い相手の二男
藤野幸男 吉岡実由樹
見合い相手の三男
小森晶乃 岸田今日子
小森友行 石坂浩二
・‥…━━━★・‥…━━━★・‥…━━━★
浩平が帰宅し、お風呂もいい、ご飯もいらないと言う。
「ああ疲れた。渉君いたよ。門の前に立ってた。この前も来てたな。
その時はだいぶ酔ってた様で、君に助けてくれーって言ってた。聞こえなかったか」
「聞こえたわ」
「度々来るんだから、何か困ってるんじゃないかな。 過去は過去、今は今。
力づけてやればいいじゃないか」
「いいの。私に力づけられることなんか何もないわ。その話はもういいわ」
「そうかわかった」
「あなた一つ聞いていい? スイスへ転勤って話、ほんと?
(浩平の表情を見て)ほんとなのね? いつ出た話なの」
「渉君が来た日だ」
「どうして言ってくれなかったの」
「断ればいいと思ってね。
この前の問屋さんの招待会の時、ブロッケン社研究所のグーデンドルフ所長が
オレの技術をかってくれてね。
所長の進言で技術提携するのにオレを推薦してくれた。でも断わるつもりだよ」
「どうして断るの」
「行けっこないじゃないか。俺一人で行けと言うのか?
4、5年、いやもっとかかるかもしれない。
そんな長い間夫婦が離れ離れになっていいのか?そんなもの、夫婦といえない。
近く東京に行って断ってくる」
(あくる日も浩平は味噌造りを手伝う。)
茶の間。
「それで(転勤を)どうするんだ」
「断ると言っています」
「断るも断らねえもムコさんは会社辞めるんだしな
でーんと家業の真ん中に立ってなけりゃならん」
「でも私は行くように勧めます。スイスで世界一進んだ研究に携われるなんて」
「世迷言、言うな!。友さん、何とか言わんかい」
「浩平君のこれまでの研究、これからの事を考えると、
私は朗報以外の何ものでもないと…」
「もういい!
」
「千晶、まさかあなたもスイスへ?」
「私は行かないわ」
「小森屋はどうなるの」
「どうしても行くって言うんなら、お前と離縁して行ってもらうんだな。」
(あかりの見合いが行われたのは翌日のことです)
見合いの席、自己紹介と子どもの紹介をし、相手(藤野)が、
「早稲田の国文で、山東京伝を追っかけてました」と言うが、あかりは
「私は早稲田と言っても中退ですから、それも1年で」とやり返す。
藤野はそれは知らされていなかったらしいが、それでもいい・・という様子。
睨み合っていた子どもたちだったが、長男・ジュンジの合図で次男のヤスマサが
席を立ち、向かいがわの和則の頭をポカリとゲンコツで叩き、ケンカになる。
三男のサチオも参戦する。
その夜、都座。
あかりが映写室裏の部屋に渉を訪ねてくる。
「こんばんは。和則、映画見たいって。よく頑張ったからご褒美よ。
今夜は飲みに行かないの? のんだくれているらしいじゃない」
「選手交代だ。今夜はおやじが」
「花山君に聞いたわ。くだらない事わめいて。
負け犬の甘え?それとも行き場をなくした迷い犬がどうしようもなくて拗ねてるの?
みっともないこと、およしなさい」
「俺諏訪にいるよ、小森がいる限り、諏訪から離れない」
「え?」
「俺小森に言ったんだ、やり直せるならって。
この腕に抱きしめて離さないって」
「どうしちゃったの? 渉くん。
今更できっこないわ。千晶は浩平さんを愛してるのよ。
渉君、今、自分のことが嫌いでしょ。
自分を嫌いな人間に人を好きになる資格なんてない。 ない!」
小森屋。
「明日東京の本社へ行って正式に断ってくるよ」
「断らないで。私も一緒にスイスへついて行きます」
(それは、千晶の考え抜いた結論でした。)
(つづく)
小森千晶 細川直美
小森浩平 榎木孝明
本間あかり つみきみほ
田上 渉 筒井道隆
小森弥之助 小林桂樹
本間二郎 三波豊和
川原清三 河西健司
本間久美子 麻生侑里(あかりとは絶対に気のあわない二郎の妻)
藤野忠男 大河内 浩
英 出雲崎 良(小森屋従業員)
蒔田 茂木和範(小森屋従業員)
雅 渡辺高志(小森屋従業員)
本間和則 蓮池貴人
横井 藤森一朗(小森屋従業員)
中田 中田 浄(小森屋従業員)
藤野淳司 辻 治樹
藤野泰将 岸本海人
藤野幸男 吉岡実由樹
小森晶乃 岸田今日子
小森友行 石坂浩二
・‥…━━━★・‥…━━━★・‥…━━━★
浩平が帰宅し、お風呂もいい、ご飯もいらないと言う。
「ああ疲れた。渉君いたよ。門の前に立ってた。この前も来てたな。
その時はだいぶ酔ってた様で、君に助けてくれーって言ってた。聞こえなかったか」
「聞こえたわ」
「度々来るんだから、何か困ってるんじゃないかな。 過去は過去、今は今。
力づけてやればいいじゃないか」
「いいの。私に力づけられることなんか何もないわ。その話はもういいわ」
「そうかわかった」
「あなた一つ聞いていい? スイスへ転勤って話、ほんと?
(浩平の表情を見て)ほんとなのね? いつ出た話なの」
「渉君が来た日だ」
「どうして言ってくれなかったの」
「断ればいいと思ってね。
この前の問屋さんの招待会の時、ブロッケン社研究所のグーデンドルフ所長が
オレの技術をかってくれてね。
所長の進言で技術提携するのにオレを推薦してくれた。でも断わるつもりだよ」
「どうして断るの」
「行けっこないじゃないか。俺一人で行けと言うのか?
4、5年、いやもっとかかるかもしれない。
そんな長い間夫婦が離れ離れになっていいのか?そんなもの、夫婦といえない。
近く東京に行って断ってくる」
(あくる日も浩平は味噌造りを手伝う。)
茶の間。
「それで(転勤を)どうするんだ」
「断ると言っています」
「断るも断らねえもムコさんは会社辞めるんだしな
でーんと家業の真ん中に立ってなけりゃならん」
「でも私は行くように勧めます。スイスで世界一進んだ研究に携われるなんて」
「世迷言、言うな!。友さん、何とか言わんかい」
「浩平君のこれまでの研究、これからの事を考えると、
私は朗報以外の何ものでもないと…」
「もういい!
「千晶、まさかあなたもスイスへ?」
「私は行かないわ」
「小森屋はどうなるの」
「どうしても行くって言うんなら、お前と離縁して行ってもらうんだな。」
(あかりの見合いが行われたのは翌日のことです)
見合いの席、自己紹介と子どもの紹介をし、相手(藤野)が、
「早稲田の国文で、山東京伝を追っかけてました」と言うが、あかりは
「私は早稲田と言っても中退ですから、それも1年で」とやり返す。
藤野はそれは知らされていなかったらしいが、それでもいい・・という様子。
睨み合っていた子どもたちだったが、長男・ジュンジの合図で次男のヤスマサが
席を立ち、向かいがわの和則の頭をポカリとゲンコツで叩き、ケンカになる。
三男のサチオも参戦する。
その夜、都座。
あかりが映写室裏の部屋に渉を訪ねてくる。
「こんばんは。和則、映画見たいって。よく頑張ったからご褒美よ。
今夜は飲みに行かないの? のんだくれているらしいじゃない」
「選手交代だ。今夜はおやじが」
「花山君に聞いたわ。くだらない事わめいて。
負け犬の甘え?それとも行き場をなくした迷い犬がどうしようもなくて拗ねてるの?
みっともないこと、およしなさい」
「俺諏訪にいるよ、小森がいる限り、諏訪から離れない」
「え?」
「俺小森に言ったんだ、やり直せるならって。
この腕に抱きしめて離さないって」
「どうしちゃったの? 渉くん。
今更できっこないわ。千晶は浩平さんを愛してるのよ。
渉君、今、自分のことが嫌いでしょ。
自分を嫌いな人間に人を好きになる資格なんてない。 ない!」
小森屋。
「明日東京の本社へ行って正式に断ってくるよ」
「断らないで。私も一緒にスイスへついて行きます」
(それは、千晶の考え抜いた結論でした。)
(つづく)