横浜 強盗殺人事件 連絡受け市内で他の実行役と待ち合わせか
横浜市の住宅で75歳の男性が殺害され現金が奪われた事件で、強盗殺人の疑いで逮捕された容疑者が、市内でほかの実行役と待ち合わせ、車に乗せて現場に向かっていたことが捜査関係者への取材で分かりました。
「待ち合わせ場所などは指示役から連絡を受けていた」という趣旨の供述をしていて、警察は実行役グループの特定を進めています。
今月15日、横浜市青葉区の住宅でこの家に住む75歳の男性が殺害されて現金およそ20万円が奪われた事件では、千葉県印西市の自称・個人事業主、寳田真月容疑者(22)が実行役として強盗殺人の疑いで逮捕されています。
調べに対し容疑を認め、「SNSで『ホワイト案件』という投稿を見つけて応募したが犯罪に加担してしまった。自分が車を運転し現場近くまで行って3人で実行した」などと供述しているということです。
その後の捜査関係者への取材で容疑者が現場の住宅があるのと同じ横浜市青葉区内でほかの実行役と待ち合わせ、車に乗せて現場に向かっていたことが新たに分かりました。
ほかの実行役との面識はなく、互いに連絡先は知らなかったということで容疑者は「待ち合わせ場所などは指示役から連絡を受けていた」という趣旨の供述をしているということです。
連絡には秘匿性の高い通信アプリを使ったとみられ、警察は、指示役が実行役に細かく指示を出したとみて調べています。
【専門家 “『ホワイト案件』強調するケース増えている”注意を】
容疑者が『ホワイト案件』という投稿をきっかけに事件に関わったなどと供述していることについてネット社会の問題に詳しい東京都立大学の星周一郎教授は「『たたき』などの隠語を使う投稿は危ないということが知れ渡り、指示役としては人を集めるのに効率が悪くなってきたのではないか。そのため、一見すると適法なアルバイトのような形で人を集めるために『ホワイト案件』と強調するケースが増えてきていると考えられる」と指摘しています。
その上で「指示役グループは使い捨ての駒が欲しいということで、人を集めている。特殊詐欺などで得ただましのテクニック、ノウハウを持っていると考えられいつの間にか自分たちのペースに巻き込み、抜けられないようにしてしまうとみられる。『ホワイト案件』とあるから少し話を聞いてみようとするだけでも抜け出せなくなるので注意が必要だ」と話しています。