■兵庫県斎藤知事へ日本維新の会からついに辞任要求
【動画】「あかんかったらクビ」が現実に 維新ついに斎藤知事へ辞職要求 知事は改めて続投を強調

日本維新の会 藤田文武幹事長:斎藤知事に対して、自らの辞職、選挙を通じて、県民の信を問うということを申し入れすることを決めました。
混乱を深める斎藤兵庫県政に、ついに日本維新の会から突きつけられた辞職要求。

3年前の知事選で推薦した際には、応援に駆け付けた吉村大阪府知事が…。
大阪府 吉村洋文知事:1回挑戦をさせてください。これは斎藤さんと僕とで若いメンバーになりますけど、1回若いメンバーに託してください。『どうしてもうまくいかない、お前らだめだ』ということであれば、クビにしてください。僕らはそのぐらいの覚悟で、斎藤さんと一緒に兵庫・大阪、関西圏を力強く前に進める、土台を作る、それをやっていきたい。
「だめならクビに」そう県民に訴えかけていたが、その発言が現実味を帯びてきた。
■流れが変わったのは6日の前副知事の証人尋問での意見の食い違い

元西播磨県民局長が告発した斎藤知事に関するさまざまな疑惑。
内容の一部については知事本人も、事実と認める事態となっている。
これまでは問題について、慎重な姿勢を見せていた維新。
急遽、方針を変えたきっかけは9月6日、側近だった片山前副知事の証人尋問だった。
兵庫県 片山安孝前副知事:知事は第三者機関(の調査)は、時間かかるよねっていうので、否定されたという報告を受けました。
兵庫県 斎藤元彦知事:第三者委員会について協議をした記憶はない。
告発文への初期対応について当時、どういったやり取りをしたのか2人の間で認識が食い違った。
さらに、専門家からは「告発者探し」を行ったことについて厳しい批判があったものの、斎藤知事は「懲戒処分は問題ない」と繰り返し答弁。
■自民党県議団「人の命というのは本当に重い」 維新以外の会派は12日に辞職を申し入れると決定

日に日に県民の不信感が募っていく中、百条委員会後には最大会派・自民党から…。
自民党・県議団 北野実幹事長:斎藤元彦氏の道義的な責任はないというのは違う。通報者が亡くなられた。人の命というのは本当に重い。
「知事に道義的責任がある」として、自民党は9月12日に辞職を申し入れることを決定。
公明党のほか立憲民主党などで作る会派や共産党、一部の無所属議員もこの申し入れに加わる方向になった。
■維新が辞職と出直し選挙の申し入れ 「リーダーとして不適切」とするも「多くが誤情報、誇張だった」とも

こうした議会での動きがある中で維新は9日。
兵庫維新の会 県議団:斎藤知事におかれては、知事の職を辞され、自身の立場と説明に、民意を問い直すことを要請します。
兵庫維新の会 県議団:ぜひ県民のためにも、大局的な判断をしてほしい。
所属県議らが辞職と出直し選挙の申し入れを行い、日本維新の会の藤田幹事長は、その判断に至った経緯を明らかにした。
日本維新の会 藤田文武幹事長:(百条委員会での)皆さまの証言から、一定の事実が浮き彫りになってきていることもあり、知事としての県をマネジメントする立場として、経営者責任が一定生じていると判断しました。机をたたく、付箋を投げる行為は(知事も)認めた。リーダーとしての振る舞いとしては不適切。

斎藤知事をリーダーとして不適切とする一方で、かばうような発言をする場面も…。
日本維新の会 藤田文武幹事長:多くのアンケートで声が上がってるので確たる証拠、録音テープなどが出てくるかと見ていたが出てきておらず、むしろ当初言われていた多くが誤情報、誇張だったことも明らかになっている。ここはフェアに見たい。われわれははじめから一貫して、知事を無条件に擁護する立場でも、間違った情報でおとしめようという追及派でもございません。中立かつ是々非々の立場で取り組んできましたし、これからもそうありたい。
■前代未聞の全会派から辞職要求 知事は「予算や事業をこれからも進めていく」と続投を強調

維新の決断で、全会派から辞職を要求されるという、前代未聞の事態に対し斎藤知事は9日。
兵庫県 斎藤元彦知事:(辞職の)申し入れについては拝見していないので、現時点ではコメントは難しい。
(Q.辞職要求に応じる考えない?)
兵庫県 斎藤元彦知事:県民の皆さんの暮らしや生活にとって、大切な予算や事業をこれからも進めていく。
(Q.全会派から辞職要求が出される見通し、協議できる状況ではないと思うが?)
兵庫県 斎藤元彦知事:私に対する批判・指摘・申し出は真摯に受け止めなければならない。
改めて続投を強調した斎藤知事。
県議会では9月19日までに知事が辞職に応じない場合、「辞職」か「解散」を迫る、不信任決議案を提出する動きもあり、今後の動向が注目される。
(関西テレビ「newsランナー」2024年9月9日放送)