被爆者の平均年齢は85歳超…核廃絶を目指す若者団体はAR技術で記憶継承へ
しかし、こうした体験を語る被爆者の平均年齢は85歳を超えています。日本被団協へのノーベル平和賞授賞の理由もまた、「日本の若い世代にそのメッセージが引き継がれている」ことでした。
日本被団協の代表委員の隣では、高校生平和大使がその様子を見守っていました。それを5年前務めていた長崎出身の中村涼香さん(24)は、今は核廃絶を目指す若者の団体・KNOW NUKES TOKYOの代表となっています。
彼らはAR(=拡張現実)の技術を使って、渋谷の交差点でスマホをかざすと、キノコ雲が現れるというアプリを作りました。

核の脅威を可視化して、若者世代に関心をもってもらうことで、被爆の記憶を継承するきっかけになってほしいと語ります。
KNOW NUKES TOKYO 中村涼香さん(24)
「今が最後の被爆者の方々と直接お話できるタイミングで、自分たちがその役割をどうやって代わりに担っていけるのか、その責任をすごい感じている」
2025年には被爆80年を迎えようとしている今、張本さんの思いとは。
野球評論家 張本勲さん(84)
「悲惨な姿、光景、人間、物…自分の目で見てるし、体験したから。人間が人間を滅ぼすようなことが絶対あってはならないことを、100年、1000年先でも、人間が生きている間は語り伝えてもらいたい」