ソフトバンク・柳田悠岐外野手(34)が19日、広島県呉市内で自主トレを公開した。今年3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の主軸として期待されたが、出場を辞退していたことを明らかにした。その背景には、2020年から球団と結んだ7年の長期契約がある。自分の夢よりもチームのV奪回を最優先するベテランの覚悟と決断があった。 (山戸英州)
日本球界を代表する打者になって久しい柳田だが、なぜか真の世界一決戦の舞台に縁がない。
メジャーリーガーの参加していない一昨年の東京五輪では金メダルを獲得したものの、日本代表に選ばれて世界のトップレベルの選手と対峙したのは日米野球、親善試合でわずかに2度ずつ。WBC、プレミア12はケガなどで一度も召集されていない。
今回こそは米上陸で憧れのメジャーリーグのスタジアムでプレーができるチャンスだったが、内定したWBCメンバー30人の中に名前がなかった。
その真相について「やりたい思いもあったが、そこに体を100%にもっていくことを考えたら、イメージすることができず、(日本代表の外野守備走塁コーチの)清水コーチに(辞退を)連絡した」と明かした。
コンディションを考慮したのが辞退の最大の理由。もちろん、大リーグ挑戦を封印してホークスと結んだ〝生涯契約〟があってのことだ。